「アヒルと鴨のコインロッカー」('07)
- アヒルと鴨のコインロッカー
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伊坂幸太郎さんの小説を濱田岳さんと瑛太さんの主演で映画化した作品です。共演は関めぐみさん、松田龍平さん、大塚寧々さん他。
数々のドラマや映画で「主人公の親友」役として印象的な演技を見せていた「個性派」の濱田岳くんが主演し、第22回高崎映画祭最優秀主演男優賞を受賞したこと、W 主演が瑛太さんということ、更に予告編の印象で「ちょっとシュールな青春コメディなのかなぁ」くらいの予備知識で観てみました。
→ Wikipedia「アヒルと鴨のコインロッカー」
実際に観てみると、中盤まではコミカルなんだけど何だかよく分からない不思議な世界観で、正直なことを言えば、かなり退屈。「これは失敗か?」と思い、諦めかけていたのですが、中盤から一気に目が離せなくなってしまいました。
前半の訳の分からない不思議なエピソードの全てが伏線となっていて、それらの意味が後半に明らかになる展開にはビックリ (@o@)
これって本当は「サスペンスミステリー」だったんですね (@o@)
前半は濱田くんを中心にコメディタッチで展開していたストーリーが、中盤からは瑛太くんを中心にした切なく悲しいストーリーに変貌。この後半の「切なさ」を浮き彫りにするために前半のゆるいタッチがあったんだということが分かってからは、画面に釘付けでした。
やられたぁ…。
感想を一言で表現すると、こんな感じです。
もともと原作は「映像化不可能」と言われており、しかも出演者が作品についてインタビューされても答えに困ると言われた「どんでん返し」の意味がよく分かりました。
そして同時に原作の小説がどんな風に書かれているのかも想像できました。
確かに僕の想像通りなら普通では映像化できません。映像化自体がネタばれになってしまう訳ですから。
それにしても、よくもまぁ、こういう風に映像化できたなぁと感心し切り。
これは原作も読んでみなくては!! と強く思わされました。
ストーリーそのものには、細かいところで突っ込みどころはありますし、瑛太さん扮する主人公に対して、ちょっと感情移入しづらい部分もあるのですが、それらを除いても、ストーリーテリングの巧みさだけで充分に楽しめる作品だと思います。
お勧めです (^^)v