「怪談」('07) | Marc のぷーたろー日記

「怪談」('07)

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三遊亭圓朝の落語「真景累ヶ淵」を「リング」('98) の中田秀夫監督が尾上菊之助さん主演で映画化したホラー作品です。共演は黒木瞳さん、井上真央さん、麻生久美子さん、木村多江さん、瀬戸朝香さん他。

「リング」('98) もそうなのですが、中田監督のホラー映画って、単なる娯楽映画として観れば面白いのかもしれませんが、全く怖くないんですよね (^^;;;

怖がらせ方が幼稚というか、子供騙しというか、安っぽいお化け屋敷といった感じなんで、驚きはしますけど、恐怖感は一切なし。それでも「怖い」という人が多いというのは、世の中の人は「驚く = 怖い」ってことなんでしょうか (^^;;;

因みに「リング」に関して言えば、1995年の夏に原作にかなり忠実な形でドラマ化された作品 (高橋克典さん主演) が最も出来が良いし、様々な意味で最も「怖い」作品でした (((゜д゜;)))

Wikipedia「リング (ホラー) ドラマスペシャル」

ということで予想通り、この映画も全く怖くありません (^^;;;

まぁ、この映画に関しては「ホラー映画」というよりは、女の情念を描いた「ラブストーリー」なのかもしれません。もともと中田監督はホラー映画ではなくメロを撮りたい方のようですし。

そういった意味で言えば、尾上菊之助さんと黒木瞳さんのハマりぶりは良かったです。

尾上菊之助さんの演技は初めて観ましたが、歌舞伎役者にありがちな大仰な演技ではなく、比較的ナチュラルな演技で、他の役者さんたちの演技と比較してギャップがなかったのが良い (^^)v

とは言っても尾上菊之助さんの場合は、顔立ちが現代人とは思えない「江戸顔」なので、「絵」としてはかなりギャップがありましたけど、逆にそれが作品世界と主人公・新吉の「絶世の美青年」という設定に説得力を与えていたように思います。

他の役者さんでは、木村多江さんと瀬戸朝香さんが対照的な役柄でとても印象的でした (^^)

ということで面白くなくはなかったのですが、積極的に他人に勧められる映画ではありませんでした。