「鯨とメダカ」('08) | Marc のぷーたろー日記

「鯨とメダカ」('08)

田中邦衛さん主演のスペシャルドラマです。共演は志田未来さん、高橋克実さん、余貴美子さん、八千草薫さん他。

フジテレビ金曜プレステージ「鯨とメダカ」 (2008-03-26)
フジテレビ金曜プレステージ「鯨とメダカ」 (2008-04-10)

田中邦衛さんと志田未来ちゃんの独特な演技がひっじょーに苦手なのですが、高橋克実さん目当てで観てみました (^^)

ドラマとしてはとても良かったと思います。あまりにひねりのないストレートで、しかも「キレイごと」なストーリーであるばかりか、演出も極めてオーソドックスなので、普通なら途中で飽きてしまうところを最後まで見せ切ったのは、田中邦衛さんをはじめとする出演者の好演以外の何ものでもないでしょう。

ただ、田中邦衛さんがこの役に合っていたかというと僕は最後まで違和感がありました。

いくら「叩き上げ」とは言え、とても「大会社の社長」には見えないんです。庶民的で人間味のあるキャラクターイメージが強過ぎるせいもありますが、実の息子からも距離を置かれているような仕事人間には全く見えないのです。僕がプロデューサーなら、この役は (年齢が上になりますが) 三國連太郎さんにお願いし、更に息子役として実の息子である佐藤浩市さんに特別出演してもらって、よりリアルな親子間の確執を表現したと思います。若干シャレにならない部分がありますが (^^;;;

そして志田未来ちゃん。彼女は「女王の教室」('05) から「とっても巧い子」だとは思っているのですが、セリフ回しと演技スタイルがどうしても僕の生理に合わないんです。今回のドラマでは、セリフ回しは何とか受け入れ可能でしたが、やはり演技スタイルにどうしても馴染めませんでした。彼女の演技を観ていると、「うざっ!!」って感じがするんです。役のせいもあるんでしょうが、観ていてイライラするんです。特に今回のドラマのような「明るい女の子」の役だと特にその不快感が増すんです。

しかし、そういった個人的な生理的嫌悪感を除けば、役柄をきっちり把握した的確な演技だったと思います。もはや「子役」ではなく、立派な「女優」ですよね。


このドラマで最も印象に残ったのはヒロインの祖母と母を演じた八千草薫さんと余貴美子さん。存在感と空気感がいい。役自体は僕のあまり好きではないキャラクターだったんですけど (^^;;;

そして「お目当て」の高橋克実さん。もっと「悪役」かと思ったんですが、そうでもない役だったのがちょっと残念。もっと「父親との確執」が掘り下げられれば良かったのですが、「確執」の内容が類型的で、主人公の置かれている状況を示すだけの単なる「記号」に過ぎなかったので。

それよりもメガネをかけた知的でクールな役柄というのは、これまでもたまにやっていますが、結構気に入っています。もっとこういったバラエティでのイメージと真逆の役をやってほしいもんです (^^)

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