「スタートライン~涙のスプリンター~」('05) | Marc のぷーたろー日記

「スタートライン~涙のスプリンター~」('05)

フジテレビ News「スタートライン~涙のスプリンター~」
Wikipedia「スタートライン~涙のスプリンター~」

山田孝之さん主演の、日本障害者スポーツ協会および日本パラリンピック委員会推薦ドラマとして 2005年12月17日にフジテレビ系列で放送された単発のスペシャルドラマです。共演は鈴木杏さん、大竹しのぶさん、時任三郎さん、ともさかりえさん、羽場裕一さん、鈴木浩介さん他。
比較的最近の山田くん主演ドラマなのに、いまだに DVD も発売されていない不思議な作品ですが、何とか観ることができました (^^)v
まず感想を一言で言うと、



ある意味 新鮮。



何が新鮮って、そりゃあ山田くんの役が (^^)

「難病のヒロインを献身的に支える青年」役をやらせれば右に出る者のいない山田くんが、このドラマでは逆に難病の青年を演じてるんですから。しかも、普通に、当たり前のように「二枚目」の役だし (^^)

でも正直なことを言えば、「役者・山田孝之」の演技を期待する向きには、イマイチのドラマです。山田くんは主役なのに意外に「見せ場」が少ないし、役自体がこの手のストーリーでは定番とも言えるキャラクターで新鮮味がなく、そもそも山田くんでなければいけない理由が見当たらない…。同年代の「イケメン俳優」なら誰でも演じられるような平凡な役だと思います。

登場人物の中では、瞳 (鈴木杏ちゃん) や桐野 (時任三郎さん)、ノブ (須賀健太くん) の方が見せ場もある「もうけ役」で、山田くんは主役なのに損な役回りだったかもしれません。

もちろん、山田くんの演技自体は肩の力が抜けたナチュラルなスタイルで悪くないし、相手役の鈴木杏ちゃんとの息も合っていて、そこは良いんですけど…。

ドラマの中で強く印象に残るのは、山田くんよりも、ヒロインを演じた鈴木杏ちゃんの盲目の演技と駿 (山田くん) への恋心の描写。そして駿の母親を演じた大竹しのぶさんによる息子への想いを吐露する一人芝居。とにかく鈴木杏ちゃんと大竹しのぶさんの演技は印象的でした。

僕としては、大竹しのぶさんとせっかく親子役で共演したんだから、山田くんとの「演技対決」みたいなものを期待していたんですが、妙にあっさりしたもので、物足りない。ドラマの設定上、母と息子の間には相当の葛藤があったはずなのに…。

でも仕方ないんでしょう。製作者側は、重厚な人間ドラマではなく、あくまでシンプルな「感動物語」を作りたかっただけなんでしょうから。

ドラマ自体はそんなに悪い出来ではないのですが、山田くんが出演する作品に対して僕が期待する「深み」がなく、かなり不満足なドラマでした。

とは言うものの、僕のようなひねくれた見方をしなければ、爽やかに感動できる「悪くない」ドラマだとは思います。

ところで、このドラマを観ていて気づかされたのは、山田くんって「美形」なんだということ (^^;;;

だって山田くんの場合はルックスよりも演技そのもののインパクトの方が強いし、ルックスを良く見せるような芝居をしない、というよりも敢えて不細工に見せる芝居をすることが多いので、「美形」であることなどすっかり忘れていたんです (^^;;;

ということで「美青年な山田孝之くん」を堪能したい女性ファンならば満足できるかも (^^)