「ただ、君を愛してる」('06) | Marc のぷーたろー日記

「ただ、君を愛してる」('06)

ただ、君を愛してる スタンダード・エディション
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「いま、会いにゆきます」('03) の市川拓司さんの小説「恋愛寫眞 もうひとつの物語」を玉木宏さん、宮崎あおいさん主演で映画化したラブストーリーです。共演は黒木メイサさん、小出恵介さん、上原美佐さん他。

映画「ただ、君を愛してる」公式サイト

同じ市川拓司さん原作の映画としては、「そのときは彼によろしく」('07) しか観ておらず、しかもこの映画が (悪くはないのですが) イマイチだったので、どうかなぁとは思ったのですが、「ただ、君を愛してる」については、大ヒットした「いま、会いにゆきます」('04) ほどの興行成績は上げられなかったものの、作品自体の人気がとても高いということで、期待して観てみました。

Wikipedia「ただ、君を愛してる」

まず感想を一言。



良い映画でした。



「号泣」はしないまでも、気が付くとす~っと涙が一筋こぼれるような、そんな映画でした。

本作にも登場する、市川拓司さんの作品の特徴である「不思議な病気」は、確かにリアリティはないのですが、「そのときは彼によろしく」 ほど極端な描写がないので、「ファンタジー」として充分に許容できる範囲なのが、まずグッド!

美しく神秘的な森を瑞々しく映した映像の美しさをはじめ、とにかく「美しい」映画です。

そして何より、この映画を成功させているのは、ヒロインを演じた宮崎あおいちゃんの魅力に尽きるでしょう。

童女のようなルックス自体は僕の趣味ではないのですが、この物語のファンタジー性を表現するのに、彼女ほどピッタリくる女優は他にいないのではないかと思います。

彼女をヒロインに起用したこと、これだけでこの映画の成功が決まったと言っても過言ではありません。それくらい彼女の存在が絶対的な説得力を生んでいるのです。

一方、主人公を演じた玉木宏さんは、「純朴で優しいけれど気弱な青年」を演じるには、ルックスが良すぎるのが難点ですが、演技自体は的確ですし、良すぎるルックスも、この映画を美しく仕上げるという意味では良かったのかもしれません。
こういう鈍感でドン臭くてパッとしないのに、女の子に一途に愛される男の役は山田孝之くんが抜群にうまいし、ハマるんですけど、それではあまりに定番過ぎて、新鮮味がなさすぎますね (^^;;;
万人にはお薦めしませんが、「ラブファンタジー」が好きな方は是非♪

ところで、この映画に関して細かいところを 1点だけ。

玉木宏さん、小出恵介さん、上原美佐さんの 3人は、この映画が公開されたとき (2006年10月) に放送されていたドラマ「のだめカンタービレ」('06) でも共演していますが、それぞれが全く逆の役を演じているのが面白いです (^^)v