「電車男」('05) | Marc のぷーたろー日記

「電車男」('05)

東宝
電車男 スタンダード・エディション

山田孝之さん主演の大ヒットラブストーリーです。共演は中谷美紀さん他。

いろいろと思うところがあって敢えて観ないでいたのですが、ついにと言うか、とうとうと言うか、やっとと言うか、観てしまいました (^^;;;

そして不覚にも




号泣 (ToT)



日本の「純愛映画」としては傑作と言ってもいいでしょう (^^)v

でも本来の「電車男」というオタク文化の映画化としては、明らかに「違う」でしょうね。特に、主人公はオタクというよりも (この手のラブコメディでは定番の) 単なる「内気で暗い青年」に過ぎませんから。
その点ではドラマ版の方が遥かに評価が高いですが、僕はドラマ版とは相性が悪かったんです…
キャスティング、音楽、演出など、全てにおいてオタク臭を極力薄めることで、「普通のラブストーリー」に仕上げてあるので、「オタク」に抵抗がある人でも全く問題なく楽しめると思います。もちろん、そのために原作が好きな方からは相当に酷評されていますけれど (^^;;;
「オタク」を小馬鹿にしているようなシーンもあるし (^^;;;
当初は、主演の山田孝之くんが「男前過ぎる」と思いましたが、実際に映画を観てみると、「普通のラブストーリー」としては、これで良いような気がします。彼は「イケメン」の部類には入るけれど、暗くて野暮ったい雰囲気がありますし。
意外にこういうタイプの「オタク」って少なくないんですよ。僕の身の回りにも、もうちょっと服装や髪型に気をつければ充分に「男前」なのに、なんでそんなカッコしてんの? ってオタクが何人もいますし (^^;;;
それに僕としては、若手俳優の中で最も評価している俳優の 1人である山田孝之くんの演技を充分に堪能できたという点だけでも満足 (^^)v

山田孝之くんは、顔も演技も濃いぃので、暑苦しくて苦手と言う人が少なくないですし、僕もときどき「暑苦しいっ!!」と思うことがありますが、この映画での演技はかなり良かったグッド!

若干のあざとさはあるものの、いつもながら「役への没入度」は素晴らしい (^^)v

ただ、この映画の最大の難点は、明らかなドラマ版の宣伝を兼ねたエピローグ。

あれさえなければ、ねぇ…。

他にも、ネットの住人たちが揃って主人公を励ます姿を具現化したイメージシーンの駅の映像も、意図は分かりますが、僕の好みではなかったなぁ…。工夫がなくて陳腐な感じ。それに、クライマックスにかけての一連のシーンにも、服を脱ぎ捨てて走り続けるなどの「ありえない」わざとらし過ぎる演出があるし。

それでも「ダメ男と美女のラブストーリー」としての出来は非常に良いので、まだご覧になっていない「オタク以外の方」、特に「ラブストーリー好き」の女性には是非お薦めしたい作品です (^^)v

「オタクの方」や原作に感動した方にはドラマ版「電車男」をお薦めします。
ポニーキャニオン
電車男 DVD-BOX