「ラブストーリー」('03) | Marc のぷーたろー日記

「ラブストーリー」('03)

レントラックジャパン
ラブストーリー

ソン・イェジンさん、チョ・スンウさん主演の切ないラブストーリーです。共演はチョ・インソンさん、イ・ギウさん他。

しみじみと良い映画でした。

観終わった後にじわじわと感動が迫ってくる映画でした。

そして非常に「韓国的」なラブストーリーだなぁと思いました。

韓国における初恋の代名詞である「ソナギ (夕立)」のシーンを多用し、「叶わぬ思い = 恨 (ハン)」を解いていくストーリー展開などに、特に韓国らしさを感じます。

また「猟奇的な彼女」('01) や「僕の彼女を紹介します」('04) でおなじみのクァク・ジェヨン監督らしい、風や空気を感じさせる美しい映像も強く印象に残ります。

そして何といってもチョ・スンウさんの演技の素晴らしさ!!

決してイケメンではありませんが、感情表現の豊かさと巧みさに感心するあまり、うなり声が出そうになるほどでした。

また出番は多くありませんでしたが、チョ・インソンさんの爽やかな好青年ぶり (若干「ダメンズ」でしたが) も印象的でしたし、もちろんヒロインを演じたソン・イェジンさんもハマリ役で、この映画は、役者、演技、演出ともに優れた傑作だと思います。

ただ難点を言えば、ラストの「オチ」が少々唐突な印象を与えたこと。もちろん「伏線」はありましたが、ちょっと弱い。ここで一瞬、醒めてしまったのですが、韓国の映画やドラマの基本が、「恨 (ハン) を解くこと」であると考えれば、この展開は当然の流れだと、一応、納得はしましたが…。

また BGM も全体としては良かったのですが、挿入歌の歌詞に違和感を感じました。歌詞の内容が説明的過ぎて、イメージを限定してしまっているように感じたのです。この映画の音楽は、クラシックを基本に、歌詞がない曲だけにした方が良かったのではないかと思います。

更に言うと、ところどころ「説明的なセリフ」が多かったような気がします。限られた上映時間内でストーリーを収めるためには致し方なかったのでしょうが、ちょっと気になりました。

このように不満な点はありますが、それでもやはり観て損のない「良い映画」です。


お薦めです (^^)v