黒澤明ドラマスペシャル「生きる」 | Marc のぷーたろー日記

黒澤明ドラマスペシャル「生きる」

松本幸四郎さん主演による、黒澤明監督の名作映画「生きる」('52) のリメイクドラマを観ました。共演は深田恭子さん、北村一輝さん、ユースケ・サンタマリアさん、西村雅彦さん他。

テレビ朝日・黒澤明ドラマスペシャル第二夜
「生きる」

オリジナルの映画を観ていないので、純粋のこのリメイクドラマだけを観ての感想としては、




とても良いドラマ



でした。

今までは、単なる「お涙頂戴の難病モノ」と敬遠していたのですが、社会風刺や綺麗ごとではない皮肉で空しいエンディングなど、社会派の人間ドラマとして、この物語が「傑作」と呼ばれている所以がよく分かりました。機会があれば是非オリジナルも観てみたいと思います。

ただ、僕の好みの問題かも知れませんが、ちょっと気になることがあるのです。

主演の松本幸四郎さんは容姿があまりに「ご立派」過ぎるので、ぱっとしない平凡な初老男性を演じるのにはそもそも無理があり、それが最後まで違和感として残ってしまったのです。もちろん演技は素晴らしく、それに文句をつけるつもりは毛頭ありませんが…。

やはり本来ならばオリジナルで主人公を演じた志村喬さんのような「普通のオジサン」っぽいルックスの男優さんの方が合っていると思います。例えば、このドラマに助演で出演していた小野武彦さんはピッタリだと思いますし、ちょっと若すぎますが西村雅彦さんも合っていると思うのです。また、これだけの豪華キャストのドラマで主演となると、役所広司さんもいいかも知れません。

それから、主人公が息子 (東根作寿英さん) の自分に対する態度に傷つき、そのために病気のことを息子に告げなかったのだということに、息子が気付くシーンがあれば良かったのにと思います。

しかし、それ以外については文句なし。

はじめのうちは、市役所の同僚役が「無駄に豪華キャスト」に思えたのですが、後半の葬儀場面のシーンではじめてこのキャストの意味がよく分かりました。ある種の「密室劇」としてのセリフの応酬の中で、それぞれの人物の個性が浮き彫りになる、この物語で最も重要な場面は、この豪華なキャストだからこそ成立するんですね。見事なキャスティングだと思いますし、それぞれの役者さんたちの個性もしっかり活きていました。

さて僕がちょっと気になった出演者としては、

うさんくさい自動車ディーラー役の北村一輝さんは、いつも通り「濃いインパクト」がありましたが、意外にこういった「いい人」役も合ってるんですよね。ただ、あの衣装はイマドキありえないと思います (^^;;;

主人公の息子の妻役の畑野ひろ子さんは、結婚、引退、復帰、離婚とプライベートな話題ばかりが耳に入っていて、女優としての姿は久しぶりに観たような気がします。でも、すっかり老けちゃって (ToT)

それから、数年前からお気に入りの山崎樹範さんが市役所職員の役でワンカットだけ出演していてちょっとビックリしました (@o@)