「Love Letter」('95) | Marc のぷーたろー日記

「Love Letter」('95)

キング
Love Letter

中山美穂さん、豊川悦司さん主演、岩井俊二監督によるラブストーリーです。韓国でも 1999年に公開され大ヒットし、劇中のセリフ「お元気ですか?」が流行語にもなり、数々の韓国のドラマなどでも使われたほどです。


そんな予備知識だけは豊富でしたが、実は今まで一度も観たことがなかったのです。中山美穂さんも嫌いじゃないし、岩井監督の映像センスも好きな方なのに何故か縁がなくて…。それがようやく観ることができたのです (^^)

感想を一言で表現すれば「'95年の公開時に観ておけば良かった」といったところでしょうか…。でもこれは良い意味で言っているのではありません。'95年当時に観ていれば、単純に「良かった」「面白かった」と言えたんでしょうが、10年以上が経った今となっては「う~む…」という感じなのです。やはりドラマや映画も視聴の「タイミング」というのが重要だなぁと改めて思いました…。

ストーリー自体は僕好みでしたし、回想シーンでの柏原崇さんや酒井美紀さんは (とても中学生には見えなかったですが) 好演していましたし、特に中山美穂さんの中学時代を酒井美紀さんに演じさせたというのは good job!グッド! 中山美穂さんと酒井美紀さんは顔自体が似ているというのではないのですが、雰囲気が似てるんだということを初めて知りました (^^)v

というわけで映画自体は、全体に悪くないと思うんです。韓国で大ヒットしたのも分かりますし。

でも何が僕に「う~む」と言わせているかというと、



中山美穂さんの演技が
下手すぎる! (ToT)



この映画を観るまで中山美穂さんは嫌いではありませんでしたし、デビュー当時から様々なドラマを観てきていたので、むしろ好きな方の女優さんだったんです。でもこの映画で完璧に NG になりました…。もう彼女の演技は観たくない…。
この映画で彼女はブルーリボン賞をはじめとして、いくつもの主演女優賞を受賞しているようですが、何が評価されての受賞なのかが僕には分かりませんでした…。
樹 (いつき) と博子の 2役を演じ分けようと努力しているのは分かりますが、全く演じ分けられていない。樹の方はこれまで彼女がドラマなどで散々演じてきた女性と同じなので、まだマシでしたが、博子の演技がヒドイ。セリフ回しが最悪で、無理して演技しているのがアリアリ。そのせいで、単なる「カマトト」女にしか見えないし、死んだ婚約者への想いも全く伝わってこない…。映画が終わるころには「中山美穂」という人のしゃべり方、指の動かし方から、身のこなしまで、とにかく存在の全てがわざとらしくて気持ち悪いものに見えてきました…。
彼女は人気絶頂のときから、「自分は歌も上手いし演技も上手い」と思い込んでいる「勘違い女」ということは有名でしたが、当時はさほど気にならなかったんです。でも今回改めて、この映画で彼女の演技を観ると、その「勘違い女」振りがあからさまに演技に現れてしまっているんです…。「どう? 私って演技、うまいでしょ?」という高慢な声が画面から聞こえてくるようなわざとらしい演技…。もう最悪です…。
考えてみると、結婚後実質上引退したも同然の彼女の演技を観るのは久しぶりだったのですが、まさかこんなにヘタだったとは…。たぶん '95年当時に観ていれば、ここまでヘタだとは感じなかったのかも知れませんが、よくよく考えてみると彼女の演技なんて、所詮はこの程度だったなぁということを、この映画で改めて思い知らされた気がします。

映画のストーリーや演出は、比較的僕好みだっただけに、余計に残念。

最近、復帰の意志を表明したらしい中山美穂さんですが、このまま引退した方が晩節を汚さなくて良いのではないかと思います。