「間宮兄弟」('06)
- 角川エンタテインメント
- 間宮兄弟 スペシャル・エディション (初回限定生産)
江國香織さんの同名小説を森田芳光監督、佐々木蔵之介さんと塚地武雅さん (ドランクドラゴン) 主演で映画化した作品です。共演は常盤貴子さん、沢尻エリカさん、高嶋政伸さん、戸田菜穂さん。他にも主人公の間宮兄弟の母親役で中島みゆきさんが出演しています。
特にこれといったストーリーはなく、30歳を過ぎても女っ気なく、兄弟仲よく暮らしている間宮兄弟の日常生活を淡々と描いた作品です。かなり好みが分かれる作品で、あまりに淡々としているので「退屈」に感じる方も多いでしょうし、この「ゆるい」感じがいいという方も多いでしょう。
あまりにも兄弟の仲が良すぎるので気持ち悪い感じもしないではないですし、若干現実離れしているのですが、この兄弟以外の登場人物が生々しく描かれていることに比べて、この兄弟だけがふわっと描かれているので、これはある種の「ファンタジー」なのかも知れないと思えてきます。
30歳過ぎの独身男には身につまされるシーンも多々あり、笑えるような笑えないような不思議な映画でした。決して「面白い」映画ではありませんが、何となく最後まで飽きずに観れました (^^)
ただ、難点を言えば、セリフがあまりに聞き取りにくい。リアルな描写を意識してのことなのでしょうが、全編通して登場人物が何をしゃべっているのか聞き取るのに苦労します。とは言うものの、実はこの映画においてセリフはあまり重要ではないのかも知れません。例えば、胸に迫るようなセリフや感動的な、もしくは心に沁みるようなセリフがあるわけではなく、「雰囲気」で見せる映画なので、正直なことを言えば、セリフは一切聞かなくても内容は分かるかも知れません (^^)
ところで個性的なキャストたちの中で僕はドランクドラゴンの塚地君の演技が良かったと思っています
元々、塚ちゃんは好きだったのですが、この映画では「キモかわいい」感じが全開でした (^^)v
その分、「キモくて観られない」という人もいると思いますけど (^^;;;