「天国の樹」('06) | Marc のぷーたろー日記

「天国の樹」('06)

角川エンタテインメント
天国の樹 DVD-BOX

イ・ジャンス監督の「天国三部作」(「美しき日々」「天国の階段」に続く) 第三作です。主演は「天国の階段」でチョンソ (チェ・ジウさん) とテファ (シン・ヒョンジュンさん) の子役時代をそれぞれ演じたパク・シネさんとイワンさんです。

ドラマのベースは「天国の階段」のアナザーストーリーとも言える内容で、「天国の階段」がソンジュ (クォン・サンウさん) とチョンソのラブストーリーであるのに対して、「天国の樹」はテファとチョンソのラブストーリーとも言えます。つまり「天国の階段」でチョンソが (男性として) 愛していたのが御曹司ソンジュでなく、血のつながらない兄テファだったら、という内容なのです。「天国の階段」とは、親の再婚で兄妹になった 2人、極悪非道な母娘、ヒロインを愛する御曹司、全く役に立たない上に無責任な親、ペアのネックレス、交通事故など細かい設定やエピソードに同じものや類似する点が数多く見受けられます。このドラマは、先に「天国の階段」を観てから視聴すべきだと思います。

僕は多くの方が視聴していると思われる吹替版ではなく、フジテレビの CS で放送された字幕版を観ました。吹替版では日本語と韓国語の混在があまりに不自然で、すぐに挫折してしまったのですが、字幕版はだいぶマシだったので何とか最後まで視聴できました。ただ日本人という設定のハナ (パク・シネさん) の日本語は (韓国の方としてはかなりお上手ですが) ネイティブとはほど遠いですし、在日韓国人である叔母ヨウコ (キム・チョンさん) がほとんど韓国語しかしゃべらないのも不自然。何と言っても叔母と娘マヤ (浅見れいなさん) の母娘の会話が韓国語と日本語というのは不自然を通り越して笑えます (^^;;; また物語の中盤以降は、ハナが日本語よりも韓国語の方が堪能なのかというくらいに韓国語ばかりしゃべっているのも、演じるパク・シネさんのことを考えれば自然なのですが、そもそも日本で生まれ育った設定としては違和感ありまくり。ということでまずは「言葉」の不自然さがかなり気になりました。

次にストーリーですが、典型的な「イ・ジャンス監督作品」です。リアリティはゼロ。主人公たちが「泣く、わめく、叫ぶ、走る」という 4点セットを「メロウなラブソング」で味付けするという「イ・ジャンス監督」の定番を完全に押さえています。特に音楽で強引に視聴者を泣かせようとする「あざとさ」には磨きがかかっています。今回もシン・スンフンさんの主題歌で不覚にも何度も涙腺を刺激されてしまいました (^^;;; 他にも音楽はとにかく素晴らしいです。このドラマにはもったいない (^^;;;

それにしても前途有望の若手俳優イワン君の使い方が本当にもったいない。イワン君ならもっといい役があるはずなのに何故こんな「ヘンタイ」役を引き受けてしまったのでしょうか? 韓国でも視聴率は (当然ながら) 最悪。日本国内でも途中で視聴を断念する人多数。フジテレビも何を考えてこのドラマを購入したんでしょうか? 少なくともイ・ジャンス監督は韓国では既に過去の人。今さら彼の新作を購入するなど金をドブに捨てるようなものです。そして何よりももったいないのはシン・スンフンさんによる主題歌です。この曲は本当に素晴らしい。どんなドラマのどんなシーンでもこの曲がかかれば涙腺が刺激されるのではないでしょうか (^^;;;


というわけで HD レコーダに保存されたまま放置していた「天国の樹」を一気に視聴しましたが、疲れました (^^;;; 今までも面白くないドラマはいろいろ観ましたが、ここまでのものは初めてです (^^;;; 視聴はお勧めしません。時間に余裕がある、または「イワン君が大好き」という方はどうぞ。それ以外の方は、主題歌や音楽だけは機会があれば是非 (^^)v

TVサントラ, ユン・イルサン, シム・サンウォン, イム・ウンジン
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因みに一部のキャストには興味深い方々がいらっしゃいましたので、何人か紹介しておきます。

ユンソ (イワン君) の父役のチョン・ドンファンさん
日本では「冬のソナタ」のサンヒョク父役をはじめ、ユン・ソクホ監督作品の常連さんですね。今回は第1話に少し出演しただけで後は写真だけでした。

会長役のイ・ジョンギルさん
日本では「美しき日々」でのミンチョル父役が有名ですね。今回は「やくざの親分」といった役どころで和服姿が印象的でした。でも何故かしゃべるのは韓国語 (^^;;;

ユキ (ユンソ) の部下イワ役の高杉亘さん
日本のドラマではいつもクールな悪役が多い高杉さんですが、このドラマではコミカルでお茶目な役がとても新鮮でした。何かとイラつかせる不快感が充満したこのドラマでの数少ない微笑ましい「息抜きシーン」の担当という感じでした。時々しゃべる韓国語のセリフが若干聞き取りづらかったですが (^^;;;