SNSが前面に出てくるわけではないが、承認欲求にとらわれた人が多い現代社会を皮肉るような北欧映画。
何者かであると周囲から承認されたい主人公・シグネは、時に嘘をついてでも注目を浴びようとする。
そのねじれた承認欲求はエスカレート。
ある日、犬に噛まれて出血した女性を助けたことをきっかけに、自らロシアの欠陥薬品を大量に摂取して皮膚病になる。
もう、この辺からサイコホラーというよりコメディだ。
中盤からは、笑うのを我慢していた。
夢オチ的な妄想シーンが、しばしば差し込まれる。
また、独特なカメラワークにカット割りで不思議なテンポの映画。
シグネの狂った部分が、そのテンポのおかげで際立って感じた。