墓石業界は今後はどうなるのかを考えてみたのだが・・・ | お墓の値段はいくら? 富山のお墓の営業マン・宮崎が正しいお墓の建て方を教えます。(富山・石川良いお墓研究所)

お墓の値段はいくら? 富山のお墓の営業マン・宮崎が正しいお墓の建て方を教えます。(富山・石川良いお墓研究所)

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時代の波ってあると思います。

 

時代の波ってものがありまして、家具屋と呉服屋はその波に飲み込まれ店をしめたり倒産したり。

地方都市の商店街で残ってるのは「和菓子屋」くらいのもんです。

他には年寄りがお金のことを考えないで細々と店を開いてるとこが数店舗あるだけです。

 

婚礼家具が売れなくなり、着物も売れなくなり、そうなりゃ弱いとこから(営業力の無いところから)潰れていきます。

 

地方都市は「ニトリ」の独断場。

中途半端な家具店は軒並み潰れ、高級家具を扱ってる店がかろうじて残ってる。

田舎にも地主や大きな会社の経営者とかいるんで、その方々はニトリには行かないので高級家具店がかろうじて生き残ってるってのは理解できます。

 

それでは墓石業界はどうなんでしょうか?

 

 

 

墓石業界を語る前に住宅業界について

 

先日、大工の棟梁と話をしていました。(時々ブログに出てくる人で私が住宅について分からないことがあった時にいつも聞く人です)

 

「今時さあ、大工さんに家を建ててもらおうって思う若い人たちっているの?」

「若い人どころか年配者も住宅会社ばっかりだよ」

「やっぱ高いからですか?」

「何言ってんの?最近は住宅会社の方が高くなるんだよ」

 

先日テレビで「富山県は20代で家を建てるという話題を放送していました。

ゲストの柴田理恵さんも「富山は20代で家を建てるのは当たり前ですよ」と話しており、何人か20代で家を建てた夫婦の家を紹介していました。

 

「世間の人は大工さんに建ててもらったら高つくって思ってるよ」

「安いのは最初の見積もりだけでどんどん高くなってくんだって」

「ん?何か追加したら高くなるとか?」

「そう!○○ホームなんてコンセント1個追加で5万円以上だよ」

「うっそ~!!そんなん絶対に最初から少なくしてあるハズ。10か所で50万円ですか?」

「あとお客さんにも聞いたらキッチンに電気が二つしかついてなくて料理してたら包丁で手を切るほどだってさ」

「それ酷くない?」

「酷いに決まってるよ。でもお客さんは図面みて説明してもらったって分からないんだから」

「で、結果的には大工さんに建ててもらうより高くなってしまうことってあるの?」

「あるどころかほとんど変わらんし高くなる事もあるよ」

「なんですかそれは!」

「まず材料が小さいというか厚さが薄いというか、とにかくべニアで隠してしまえば分からんから」

「あ、クロス貼るから?都合の良いように出来てるんですね」

「柱が3寸各とか」

「え~、そりゃあかんでしょ」

「デザイン優先で強度もあんまり考えてないし」

「俺んち親戚の大工さんに建ててもらって20年経つけど一回もリフォームはしてない」

「住宅会社だとそういうわけには行かんやろね」

 

 

話をしてるときに最初は安い見積もりなんだけど、○○は別料金だとかちょっと希望を言えばどんどん高くなる石材店と同じだなって思いました。

 

「香具師やなあ!」

 

 

富山ではインチキくさい事を「香具師(やし)やなあ」って言います。

 

そういえばユーチューバーのヒカルさんが大炎上して嫌がらせを受けてるんですが(インサイダーのような感じなので仕方ないかな)その動画の中に【香具師】のクジで15万円分のクジを買って当たりが出なかったというのがあって笑いました。

 

「香具師」ってそんなもんなんで富山ではインチキ臭いことを「香具師やなあ~!」って言うんです。

 

 

住宅業界は住宅販売会社が幅を利かせ腕の良い大工さんが仕事に溢れる。

販売価格もさほど変わらなくなるのに消費者は最初から安物を選ぶ傾向にある。

ようですね。

 

大工の棟梁、子供は男二人なんですが二人ともサラリーマンです。

 

 

 

 

墓石業界の未来は?

 

  • 1既存石材店は廃業するとこが出てくる
  • 2営業力がある石材店しか残らない
  • 3墓を建てる、以外の選択をする人が増える

多くの石材店さんがブログなどで書かれてますがほとんどこの流れになるんじゃないでしょうか?

 

言いませんよ、店舗持って営業してる石材店さんは。

なぜならこれは真実だからです。

 

 

 

1既存石材店は廃業するとこが出てくる

理由は二つあります。

  • 既に十分儲けて、ひと財産を作ってしまった
  • 大手の営業力に負けて注文が取れない

 

見積もりが比較的高い、あんまり値引きはしない、という石材店の多くは既に儲けるだけ儲けてしまったのです。

安い墓なんてはなから売る気などないんですよ。

安売りしなくっても地元の人は来てくれますから。

儲けるだけ儲けたので客が来なくなったら店をたためばそれでいいんです。

 

たいして老舗でもない地元に根差しても無い、大きな石材店でもない場合は「営業力」がなければ将来廃業は確実です。

自社加工設備が無いのであればもっと確率は高くなるでしょう。

 

 

 

 

2営業力がある石材店しか残らない

ハセガワ、石長、など

大きな石材店、全国に店があるなど、そういう石材店は加工は中国か国内で自社ではしてません。

施工も自社ではありませんし、基礎工事も外注です。

営業専門の石材店なんです。

 

加工精度よりも、施工の上手さよりも、十分な基礎よりも大事なのは

「納期」

です。

 

なので雨の日にも工事をします。

でないと納期に間に合わないからです。

 

残念ながらお客様の事を第一に考える石材店は無くなっていき、有名な石材店だけが残っていくでしょう。

 

ある都市部の墓石営業マンさんが会社を辞めて他の分野の営業をされているんですが辞めた本当の理由は給料でもなく休みでもなく何だったと思いますか?

「確保してる民営墓地の区画が少なくなってきた」

からです。

 

石材関係者はピーンとくるでしょう。

 

民営墓地の区画であれば競合無しで建てれる。(値引きする必要が無い)

公営墓地では見積価格で負ける。(激安石材店で無かったので競合した場合かなり苦しい)

要するに近い将来、このままでは売り上げを上げる事が出来なくなってくるというのが理由です。

 

売り上げが上がら無くなれば数か月も経てばクビです。

それならそうなる前に転職を・・・

と考えるのは誰でも思う事でしょう。

 

 

 

3墓を建てる、以外の選択をする人が増える

 

私は海上散骨と樹木葬は今でも反対です。

しいていうなら小平霊園のような公営墓地の樹木葬はいたし方ないとしてその他は反対です。

 

しかし納骨堂であればダメってなんか言えないです。

 

特に都市部は公営墓地が手に入らない、民営霊園は超ボッタくりでどこ選べばいいのか分からず心身ともに疲れ果てた。

という人が多いのは事実ですのでその方々が納骨堂を選ばれてもダメって言えないです。

 

特に跡継ぎがいない方って寺院墓地でお墓を建てる事さえも断られる事があるんです。

そういう方々は納骨堂を選ぶしか選択肢は無くなってきます。

 

 

 

 

 

まとめとして

 

墓石業界は時代の波がこれから下がってきます。

しばらくは広告宣伝費にお金をかけて有名な石材店は大丈夫でしょうが問題は10~15年後です。
団塊の世代がお墓を建て終わってしまいました。

 

その次が私たちの時代なんですが、子供にお金がかかって蓄えが無いのに年金がそんなに貰えませんし支給が遅くなります。
墓を建てるどころじゃないでしょうね。

 

ということは金持ち相手に商売してる石材店(庵治石や本小松石を当たり前のように使ってくれる檀家を持ってる寺院の指定石材店など)か公営墓地の目の前の石材店(大きな公営墓地)じゃないと生き残っていけないのではないでしょうか?

地方で有名な石材店も客の方から来るんで無理しなければ(新しく支店出すとか)生き残れる可能性はあるでしょう。

 

 

都市部は金持ちの絶対数が多いので営業力さえあればなんとかなりますが地方都市は無理でしょうねえ。

 

 

私は既存石材店は10年後のことをよ~く考えるべきだと思っています。

契約取れますか?