このところ惣菜を作り、実家の両親の元へ持参している。 


 和のおかず、中華のおかずが続いていた。 

それらは、手早く仕上がるものばかり。


 一番は両親に美味しく食べてもらい、母には調理から解放される時間を持ってもらいたい。


 そんな感じで単純だ。


 “スープの冷めない距離”という言い回しがあるけれど、僕の場合は冷凍の海の幸が“自然解凍される距離”だ。 

(実際先日は、冷凍のカツオが食べ頃に解凍していた。)





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 母は、海の街の生まれだからか、海老や帆立、牡蠣が大好物だ。


 しかし昨今、そんな母も、生の海老を食べると口の周りが痒くなるんだと持参するようになってから聞いた。 


 だから、以前ほど海老の刺身を口にするのは控えているらしい。


 あんなに大きな海老を美味しそうに食べていたのに…。 

それは、信じられないことだ。 


 もちろん、母本人が信じられないに違いない。


 年齢を重ねると、自分の思いとは別に、体の方に変化が現れるのだろう。




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 子供の頃から、高校を卒業するまで実家で暮らした。


 その間に、母はグラタンを作った。


 ホワイトソースの味を、父も兄もよく食べたし、

何より母が好きだったのだ。 


 今では考えられないことだけれど、その味を僕は苦手だった。


 グラタンだけでなく、シチューも手をつけなかった。


 給食でシチューが出る日は、早退したい気持ちに駆られた。


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 それから家を出て、ハタチを過ぎてから変わった。


 食べるようになったのだ。
食べようと努めたことなどないのに。

 あの甘ったるいような(イヤな)感じは、不思議なことに何処かへ消えた。 


 進んで食べるようになったし、食べ歩きもした。


 周りで“グラタンを作る”という人がいたら、出来上がり見る前から、一目置く存在となった。 


 それから、しばらくすると自分でも作るようになった。

 開封した牛乳や余り野菜を使いきってほしいと頼まれ、ひと様のお宅でグラタンを作った事もある。


 あの子供の頃の僕が、今を知ったら何と言うだろう。


 あの、グラタンを見て“おえーッ!”となっていた少年は、目を丸くして、“おーー!、yeah!!”と言うに違いない。






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 実家で滞在する中では、体調のことにはじまり、

良くも悪くも見たり聞いたりする事がらが増える。


 前回、海老ピラフを美味しく食べていた母。 

(それは大丈夫らしい)  


 次はドリアだな。

海老ピラフに“カニかま”と“ボイルホタテ”のホワイトソースをかけて、ドリアにしようと考えていた。


 しかし、かけられる時間が足りず見送ることになってしまった!! 


 ホタテは解凍しなかったから良かったものの、

カニかまは使わなくてはいけない。


 だから、“カニかま入りホワイトソース”の『海老ドリア』を作ることになった。 


 グラタン皿ではなく、鉢というか丼で作りました。

(*๏ ̮ ๏*) 


大容量なので…。