マラソン練習は質より量が基本になります。その根拠ですが、マラソンは長時間運動し続けるスポーツだからです。瞬発系の筋肉よりも、持久系の筋肉が活躍します。持久系の筋肉はエアロビック筋と呼ばれ、このエアロビクス筋を発達させるには、低負荷で長い時間のマラソン練習が効果的です。
 瞬発系(速筋)の筋肉は、主に糖分をエネルギーとして使いますが、持久系の筋肉(遅筋)は主に脂肪をエネルギーとして使います。体内の脂肪燃焼効率を向上させると、健康増進にもつながり、ダイエット効果もありで、一石二鳥の効果です。つまり、マラソン練習は、質(強度)よりも量(練習時間や距離)が大切ということです。
 低負荷で長い距離を走るマラソン練習を続けていると、そのスピードもだんだん速くなってきます。低負荷とは、心拍数を目安にします。180から年齢を引いた数が、低負荷なマラソン練習での最大心拍数になります。ゆっくり長くのマラソン練習を継続していると、遅筋が発達していくため、同じ心拍数でも楽に速く走れるようになります。マラソン練習で量をこなしているうちに、質の部分も自然と高くなっているのです。目指すレベルによって練習量は様々ですが、マラソン練習での課題は、遅筋の強化です。体内のエアロビックシステムを強化しましょう。