くろえるの肉好きについては以前にも何度も書いているが、またまた肉の話。


くろえるの好きなメニューに、ステーキとスペアリブがある。



こう、ガツンと肉っぽく、ほおばれるところが良いらしい。
つまり、固まりの肉が好きなんだな。



私は結婚するまで、ステーキにはまるで興味がなかった。
しかし、あまりにもくろえるがステーキ、ステーキとうるさいし、
外でステーキを食べると途方もないお金がかかるので、
美味しんぼでステーキの焼き方を勉強し、ずいぶんとうまくなったもんだ。



スペアリブもまた然り。
まるで興味がなく、肉屋にあっても視界に入ったことがなかった。
くろえるがどーしても食べたいと買ってきた時に、
泣く泣くスペアリブの調理法を勉強し、その後練習を重ね、ずいぶんとうまくなったもんだ。
(フライパンを焦がしたこともあるが・・・( ̄ー ̄; )



どちらも我が家ではごちそうメニュー。
当然のことながら、そう滅多に許可が下りるものではない。



ある日、くろえるは突然スペアリブが食べたくなったらしく、
「スペアリブー」「スペアリブー」と騒ぎ出した。



大体、肉の塊なんてダイエットしているはずの私たちにとっても天敵だし、
節約しているはずの私たちにとっても天敵である。
非国民を見るような目つきで威嚇し、無視を決め込む。


放っておけばそのうち忘れるだろうと思ったが、
彼の肉に対する情熱はさめることがなかった。


2週間も毎日毎日「スペアリブ~」と騒がれてはさすがに根負けし、とうとうスペアリブを許可。


くろえるは2週間の成果が実ったことがよほどうれしかったらしく、
満面の笑みで勝利の踊りをささげていた。
スペアリブーヽ( ̄▽ ̄ヽ)(ノ ̄▽ ̄)ノスペアリブー



スペアリブへの期待でご機嫌なくろえると、夕食の買い物に出かけたところ・・・
「!!!牛ステーキ 3枚1000円!!!」のセールが!!


くろえるは、目を輝かせて「すて~き~~~♪」と騒ぐ。
スペアリブじゃなかったのかよ・・・(^▽^;)?



「別にステーキでもいいけど、スペアリブはもういいの?どっちか片方ね。」



・・・といった瞬間のくろえるの顔・・・
まさに(´・ω・`)ションボリと耳が垂れ下がったのが見えた。



「当たり前でしょ。どっちかしか買わないからね」と当然の如く言い放つ。


「えええぇぇ~~~~~~~~~~~~ぇえええ~~~~~
うぉぉぉおおお~~~~
どうしよー。どうしよー。
うぉぉぉ~~すてーき~~~。
あ~~~でも~~~すぺありぶ~~~~」



ステーキのショーケースの前で本気で悩み始めるくろえる。


大の男が夕飯をステーキにするかスペアリブにするかで苦悩している・・・
フランスでは、大の男が夕飯の時に飲むワインで苦悩すると聞いたことがあるが、
夕食の肉でこんなにも悩むとは・・・。



おもしろい・・・( ̄m ̄〃)ぷぷっ!


もうちょっといじってみようっと♪ ←悪魔嫁щ( ̄∀ ̄)ш ヶヶヶ



「じゃぁ、くいの残らないように好きなように決めなよ。
私はどっちでもいいから!」


「ええ~~~~えええ~~~~~~~
うぉ~~~あ~~~~~~~
うにょおぉぉおおお~~~
うき~~~~ぃぃ~~~
ここで悩んでいるから、買い物してきて・・・・」


あらら。


仕方ないので、ステーキを見ながら悩み続けるくろえるを放置し、
スーパーを一周して必要なものをカゴに入れる。



いくらなんでもそろそろ決まっているだろうと肉売り場へ向かうと、
遠くから見てもわかるくらい、苦悩の体勢のままだった・・・il||li _| ̄|○ il||l
(どう見ても変な人・・・)



まだ悩んでるのか・・・( ̄m ̄〃)ぷぷっ!


「で、どうするわけ?別にどっちも買わなくてもいいけど?」 ←楽しんでいる


「どぉぉしよぉぉぉ~~~、どうしたらいいと思う?」 ←もはや自力では決められない


「(私に聞くなよ・・・)
まぁ、スペアリブは毎日あの値段だけど、ステーキのこの値段はなかなかないだろうねぇ。
今後も考えると、ステーキの方が買ってもらえる可能性は低いかもね~~~」


「じゃぁ、ステーキにする・・・。
・・・。
・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・。
あーーーーーーーーっ、でもスペアリブ~~~~~」 ←優柔不断の極み


くろえるは、ステーキの置いてあるショーケースの周りを、
熊のように3周ほどまわった後、ステーキの吟味を重ね、ついに買い物カゴに入れた。


しかし、ステーキを買い物カゴに入れる瞬間
「あー、でもスペアリブー」とつぶやくのを忘れなかった。


あんなに悩んだのに、まだ未練があるのか・・・(^▽^;)



そして、レジに並んでいる時にも・・・
「でもスペアリブーにすればよかったかなー」


レジを通って袋に詰め込んでいるときも・・・
「スペアリブー」


未練たらたら(^▽^;)
我が家の夕食はそんなにひもじいか?



普段のくろえるは決断の早い男なのだが、
こんな弱点があるとは・・・

ここはもうちょっと遊ばせてもらおう・・・( ̄m ̄〃)ぷぷっ!



「まぁ、スペアリブもおいしいよねぇ~」
「うぅ・・・(w_-; ウゥ・・」


「今日ステーキ買っちゃったから、当分スペアリブは食べられないねぇ~」
「しゅぺありびゅ・・・il||li _| ̄|○ il||l」



面白すぎてやめられない、くろえるいぢめ ⊂((〃 ̄ー ̄〃))⊃ ふふふ
まさに、鬼嫁♪悪魔嫁♪



でも、鬼嫁のままでは終わらないところが、新妻の優しさ。
なんと、赤字覚悟で次の週末にスペアリブを買ってあげたのだ。



そのスペアリブを見たくろえるは、今世紀最大の笑顔でおおはしゃぎ。
おそらく、地球滅亡から救われてもあんなに喜んだりしないだろうというほどの喜びよう。


これで私は「鬼嫁」から「女神嫁」へと昇格したに違いない♪