展覧会に行って来ました。




辻先生の著書「奇想の系譜」刊行から半世紀

前期始まっててものの、然程心揺り動かされず、でした。まあ、若冲💓😍💓ではない私、むしろ曾我蕭白が一番の目当てで、もう徹底的にグロテスク、この奇想という言葉に一番相応しいと思っていまして。

とは言うものの、もっと伊藤若冲が幅を効かすのかなと思ってたんですが、お客さんの集中度と個人的な感覚として、
曽我蕭白、岩佐又兵衛、歌川国芳、鈴木其一競ってる感じで、白隠慧鶴、狩野山雪、伊藤若冲、長沢芦雪が第2グループ
でしたかね。

実に久しぶりに単眼鏡使いたくなりました。混みあい、また作品細かくて。
鈴木其一作品は是非是非、長沢芦雪では、単眼鏡でもそれなりにしか見えないあの作品がありますので、お持ちの方はご持参ご活用されるのオススメします。これを機会に購入もありかも。




幻想の博物誌
伊藤若冲
プライスコレクションがメインなのですね。
特にこれが一番めだつてたですかね。
《紫陽花双鶏図》
  • 絹本着色 一幅 139.4×85.1cm
  • 江戸時代中期(18世紀)
  • 米国・エツコ&ジョー・プライスコレクション
淡さが好みかも。若年期の作品。
《梔子雄鶏図》
絹本着色 一幅 85.8×43.1cm
江戸時代中期(18世紀) 個人蔵

醒めたグロテスク
曽我蕭白
期待通り
またそもそも美術の流れらして、忘れさられるように仕組まれていたのでは。またそもそも美術の流れらして、忘れさられるように仕組まれても、仕方ないかなと。これはインパクトあります。これ子どもの頃に見せたら、多分日本画学ぶのが流行するかも。ないしは、原色鮮やかな抽象画とか。
さらに亀が好きなのでしょうか。亀がよく描かれてました。

これらは後期には2つ並んでおり、大人気でした。
《雪山童子図》明和元年(1764)頃
三重・継松寺蔵
《群仙図屏風》 重要文化財 
明和元年(1764) 文化庁
さらに
《美人図》
絹本着色 一幅 107.1×39.4cm明和元年(1764)頃 奈良県立美術館




狩野派きっての知性派
狩野山雪

狩野派は、元々京都からスタートしましたが、江戸幕府で徳川家について、江戸へ移動してしまうのですが、京都に残った京狩野も、あり、伝統的に公家向け、自由な作風で展開します。武家は余白や力強さなどを重んじるのですが、やまと絵しかりの細やかさ、技巧、などを見つけて楽しみましょう。

この曲がりかた半端ではないです。
《梅花遊禽図襖》
紙本金地着色 四面 各184.0×94.0cm寛永8年(1631) 京都・天球院


京のエンターテイナー
長沢芦雪
一昨年こ愛知県美での個展のイメージ通りで、そのダイジェスト版でした。
良い感じで復習になりますし、これから回顧展があれば、見所押さえる事が出来ます。

猿の顔はたまらんですね。一緒に並んでまたくなる親しみすら感じました。
《猿猴弄柿図》
絹本着色一幅 104.0×37.7cm江戸時代中期(18世紀)

《群猿図襖》
紙本淡彩 四面 各166.0×117.5cm寛政7年(1795) 兵庫・大乗寺


執念のドラマ
岩佐又兵衛
絵巻がこれほど鮮やかで、肉眼では識別出来ない鮮やかで多数の色を感じましょう。
また、

血がプシューは、信長に一族惨殺された、その遺恨をこのように記録にしてしまう、美術品にしてしまう、その心持ちは如何程だったのでしょうかね。
《山中常盤物語絵巻 第五巻(十二巻のうち)》
紙本着色 一巻 34.1×1259.0cm 江戸時代初期(17世紀前半)静岡・MOA美術館

奇想の起爆剤
白隠慧鶴
達磨、初めて見られるとインパクトありそうだなあと。
ちなみに彼は唯一書籍に取り上げられてなく、監修の山下裕二先生が、加えられたようです。白隠のシンプルさ、豪快さがあって、ここの画家に大きく影響与えたと。ちようど、フランスではアンリ・ルソーがピカソ他に影響与えたのに比べられます。
達磨も良いけれど、私は
《隻手》
紙本墨画 一幅 42.0×50.0cm江戸時代(18世紀)岐阜・久松真一記念館

江戸琳派の鬼才
鈴木其一
前期のみの根津美術館
こうして見ると、その鋭さが心地好くなる感じでした。ここにピリッと香辛料の効果のような位置付けでした。

この作品は単眼鏡があるとほんと楽しめます。また、キャサリン&トーマス・エドソンコレクションは渋め好みなのか、どんなコレクションがあるか今後注目ではなかろうかと思いました。
《百鳥百獣図》天保14年(1843年)
米国・キャサリン&トーマス・エドソンコレクション

幕末浮世絵七変化
歌川国芳
浮世絵は混んでるし、まあ毎度のことなので肉筆の板絵に集中してきました。

怖いですね。
《一ツ家(絵馬)》
顔料・板、額 一面 228.0×372.0cm安政2年(1855) 東京・金龍山浅草寺
もうひとつの肉筆、これも単眼鏡必須。

もう少し面白い作品もあるのですが、残り少ない会期、駆け込みでも行く価値あるかなと思います。






2019年2月9日(土)~4月7日(日)
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