展覧会に行って来ました。


森アーツセンターが北斎祭り、同じ六本木こちらはカエル祭り、あ、画狂祭り、
河鍋暁斎祭りです。
この写真、ちょうど美術館のある一階のいつも閉まっている入り口辺りにあるんですが、写真撮影して見せると100円引きですよ、ネットの割引券とは併用は出来ませんが。このままダウンロードしてお使いくださってもよいかなと。
この辺、後期に展示替えで出るのでしようかね。

さすがに河鍋暁斎記念美術館、コレクションがこんなに多気に渡るとは。色々描いてますが、狩野派大好きなんですね、ですね、ですね。虎も多かった気がするし、十八番の一つだったようです。

さて、構成は、前期はこんな感じの作品がありした。所蔵先書いてないのは、河鍋暁斎記念美術館蔵です。

第1章
暁斎、ここにあり!
《枯木寒鴉図》榮太樓総本舖
まず、百円カラス
《観世音菩薩像》日本浮世絵美術館
ほんのり肌が朱色が分かります。

第2章
狩野派絵師として
駿河台狩野派に属していたようです。
ここは見るもの見るもの全てが好みな作品でした。
《毘沙門天像》
修行時代、さすが19歳で独立しただけある。
《日課観音図》
観音様を描くのが日課だったとはね。
《羅漢に蛇図》
弟子のコンドル旧蔵作品。蛇がとても印象的。
《虎図》東京 正行寺
十八番だったんですね、虎も。
《鶴図屏風》
朱を使い、また動きが素晴らしい。
《枇杷猿、瀧白猿》イスラエルゴールドマン・コレクション
もっけいが描いた猿と観音がモチーフになったとか。白猿を観音様に見立てる。

狩野派ってインパクトあり、ほんと色々語れるし、見所多数ありますね。
太い線、動き、そこに、注目してみました。



第3章
古画に学ぶ
雪舟から北斎まで、それでいて狩野派、和漢の大家を臨写した、一生稽古だ、それが姿勢でした。さすが狂画。
狩野派らしいのは、強い衣文とアクの強い面。
《暁斎画談》内篇
これすごい内容、小さな紙面に大家の作品模写。
《暁斎縮図》
欲しくなりました。
《蛙の蛇退治》大英博物館
蛙が曲芸してるじゃないですか。
《蛙の学校》イスラエル・ゴールドマン・コレクション
もう堪りませんね。

《土佐大蔵小輔藤原行光画百鬼夜行》個人蔵
怖くなくむしろかわいい百鬼夜行が暁斎らしいのですかね。
百鬼夜行って土佐派のもの、と言われています。
《百鬼夜行筆洗》
覗きこみたい、内側までみえませんでした。
《郭子儀図》
応挙と狩野派の良さをミックス
《文昌星之図》
魁という文字をばらして絵にしたと言われてました。なんか面白いです。


第4章
戯れを描く、戯れに描く
カエル祭りのフォトスポット。

やはり、戯れ、戯画なんですよね、暁斎は。
だから、堅苦しくないんだよ、戯画なんです。

《鷹に追われる風人図》イスラエル・ゴールドマン・コレクション
これ笑えます、意外に弱いんですね~。

《貧乏神図》イスラエル・ゴールドマン・コレクション
左右違う軸、つぎはぎ感出てます。もうそこから貧乏のイメージそのもの。

《大仏と助六》イスラエル・ゴールドマン・コレクション
なが~い、何か分かると面白くなります。

《月次風俗図》
一気呵成、機知に富んでる、そんな言葉がキヤプションにあり気に入りました。

《鯰の船に乗る猫》イスラエル・ゴールドマン・コレクション
遊女に骨抜きにされた官史
《念仏の鬼》大英博物館
大津絵ペース、席画、つまり即興で描いたもの。そうとは思えない。

第5章
聖俗/美醜の境界線
ここは、地獄太夫が登場。
心の機知まで描き出すような作品。
《閻魔と地獄太夫》
《閻魔大王浄玻璃鏡図》イスラエル・ゴールドマン・コレクション
浄玻璃鏡は特殊な鏡なんですね。
もちろん、閻魔大王の驚きは

第6章
珠玉の名品
細部緻密、宝石箱のようだと言われてる作品が並びました。
《風俗鳥獣戯画帖》個人蔵
《日本神話》山口静一

第7章
暁斎をめぐるネットワーク
ここでは、
湯島天満宮や深大寺に奉納された絵もあるんですが、どれも一段と気合いが入って感じました。
で、以前、静嘉堂文庫美術館で見た展覧会の松浦武四郎が、友人として所蔵していた、《野見宿禰図》松浦武四郎記念館、野見宿禰は土師氏の祖として日本書紀に登場する人物。
あ、静嘉堂に出るだけあり、やはり松浦武四郎、ただものではないのですね。

半分くらいは見たことある作品でしたが、残りは初見、ほんと作品多いのですね、暁斎。

2019年2月6日(水)~3月31日(日)
サントリー美術館