ブロガーイベントに行って参りました。


※写真撮影は美術館より許可頂いております。

竹を材料にした工芸品の展覧会は、都内では1985年国立近代美術館開催以来、33年ぶりだそうです。
竹の生産地では開催されているが、東京ではなかなかと。何故なのかは担当学芸員の島崎さんもヒアリングされたが、不明だとのことです。
竹かあ、竹細工?
いや、竹工芸だそうです。芸術の域に達して、作家の自由な発想を形にしたのは、陶芸に通じます。
縄文遺跡よりも発掘され、日本の到るところで見られ、またヨーロッパやアメリカなど海外では、多くの観客を動員しています。

でも、何か古くさいなぁ、みどころはあるのかしら、と思われましたが、なんと今回は、智美術館初の企画があります。
それは、
螺旋階段に竹工芸の巨大インスタレーション
四代 田辺竹雲斎《Conection-過去 現在そして未来へ》がそそりたちます。
ここに足場を組み、作家さんとアシスタントは全員女性で、落下しないような綱を着けてた命懸けの約9日の作業だったようです。



細かくみると、部品の竹ひごは面取りしてあり、手をケガしないように。

全体見るとこのうねり、ダイナミックで、この螺旋に巻き付くようでもありました。



インスタレーションは展覧会終わったらどうするのか疑問に思われる事があろうかと思いませんか。
捨てる場合もありますが、これは、使われた素材が非常に貴重で大量であり、取り壊して再度使えない1割は捨ててしまうが、他は残して保管されるようです。

これは撮影が可能なので、是非撮影をお楽しみ下さい。

さて、展示は作家ごとに構成されます。


その前にエントランスにある、メイン作品より

初代 田辺竹雲斎「柳里恭花籃」1925年
事情があり大きい写真がアップ出来ませんが、文人思想が感じられ作品。
煎茶道の精神を基礎にされています。そう、堺を拠点に活躍されていたのです。

飯塚琅玕齋「花籃」1936年頃
東京を拠点に活躍、家業の竹の仕事からスタートし、独立し芸術たる竹工芸を求めた。ほんと多彩です。

パンフレットの写真でイメージを


こちらは田辺家

初代 田辺竹雲斎(1877‐1937)

最初は古めいて見えますが、唐物の写しから始まります。
茶器や絵画のみならず、こちらでも唐物に価値があったようです。

手前
唐物写四神花籃 1918~1930年
横に朱雀、鳳凰などが描かれてます。
唐物写二重編花籃 1901~1930年
強度のためか、装飾性からか、二重の目的は。

天然竹上手附花籃 雲龍 1928年
洗井編みかたに注目。

古矢竹鎧綴壺形花籃 1920~1935年
古い竹の矢を使い、その色が味わい深い。

二代竹雲斎(1910‐2000)
細かさを追い求め、また原点回帰も抜かりなし。

線紋堤梁花籃 1957年
縦方向の紋、透かし編み。
この細さならではの透かしです。

山暁 花籃 1951年
冨貴花籃 1950~1990年
平成花籃 
同じく細さの極み。1mm以下
伝統から自己表現の深堀と言うか。

壽瓢花籃 1940~1980年
元宵花籃 1940~1980年

双峰 花籃 1958年
雲 花籃 1959年
兜 1981年
これらの作品近くで見ると、埃がついてますが、錆び付けと言い、トノコと漆を混ぜて塗り、埃をつけてわざと古い感じを出すんだとか。
きな粉がまぶしてある様でした。

千集末廣形花籃 1944~1955年

かなり、工芸、田辺家、すごーいっ状態ですね。

三代竹雲斎(1941‐2014)
ここは幾何学的、タイトルも抽象的と言うか詩的になりますね。

手前
積象 1971年
おおらかであり、真面目であり、直線と円、円には焼いて加工した痕が見えます。
条文 1974~1991年
未来への歓喜 2009年

四代竹雲斎(1973-)
現代的になりますね。

想像都市 2016年
観る角度により紋様が変化。

舟形花籃 2016年 
四世襲名の記念作品、集大成作と言える。

さて、隣の展示室へ


さて、こちらは名前の漢字が難しく、どれが誰の?ブリューゲル一族のようで、区別がつきにくく感じました。
ただ作品の個性的で、インパクトがあります。

二代飯塚鳳齋(1872‐1934)
花籃 大正初期~中期
全て花籃という、名前がまだ無いのか。
古さは感じませんでした。

飯塚琅玕齋(1890‐1958)
琅玕齋の兄

花籃 蓬莱 1950年頃
これ、なんと一本の竹から作られてるそうです。折り曲げて、裂いて、結ぶ。
体で表すと背中痛めそうな、メビウスの輪か知恵の輪かも。
それで舟の様な形になるとは、畏れ入りました。
私はちまきに見えました。

花籃 千條 
中を覗くと格子になっています。
お弁当入れて持ち歩きたくなります。

真ん中
盛籃 国香 1939年
この編みかたはちと見ものでした。紋様と支持し合う機能面が見事。
もう、パズルのようでした。

別室になってるスペースに集まる作品たち。

この右奥の作品にハイライト当てて解説がありました。
風格ありましたね。

ここの作品はほんと照明に映えます。

飯塚小玕齋(1919‐2004)
琅玕齋の息子
初の竹工芸での人間国宝。
花籃 氷裂 平成初期
花籃 玄々 昭和初期

と、とても個性的で、竹で作られてるとは思えなくなりました。
焼き物の難しさ、竹工芸の難しさ、それぞれ違いますが、形を作り上げると言うことはどちらも同じだなと、そんな事思いながら、作品見て想像出来る範囲を越えた、東西の大家の巧みの技による、真摯に創作する姿勢を強く感じました。

菊池寛実記念 智美術館
~7月16日