私のパパちゃんは覚えとるやろか？
都内で一人暮らし、デザインの仕事を始めて3年が過ぎた頃だったかな、パパちゃんが大腸がんになったと知らされた。
居ても立っても居られなくて、手術の前後10日間くらいだったかな？仕事を休んで病院に行った。
完全看護にも関わらず、パパちゃんの隣のベッドが空いてたから泊まりこんでたんだよね。
手術の後そんなに時間がたってもないのに、夜中病棟を一緒に散歩した。腸の癒着を防ぐためだけど、まぁそりゃ起きる時の痛そうなことったら‥お腹を切るって大変なことなんだね。
クシャミすら、可愛い子供のようにちっちゃな音のクシャミで「あいたたた〜」と〆の言葉がつく。
私がホールでご飯を食べようと思ったら、持ってきて病室で食べろと言う。
まだ食べることのできないパパちゃんの目の前で食べていいのか？と思ったけど、そう言うところは親だなぁって大きな存在に感じる。
この万年筆は、あの時にパパちゃんが看病のお礼に何か買ってやるぞ〜って言って買ってくれたもの。
今も大事に使っておるんよ
だってさ、ババちゃんから貰った宝物だからね
いつまでも元気でカッチョいいパパちゃんでいてね
そうそう、手術の後に切除したがんの部位の説明を受けたのね。決して初期ではなかったって言うだけあって、平たいキノコのようなものがへばりついていて、腸の表面にはひきつれもあった。
リンパに転移がなくって良かった、今もこうやって元気だもんね。
人の腸はきれいなピンク色で、でもリアル過ぎて、あの時から大好きだったはずのもつ煮が食べれなくなってしもたのよ。
福岡のもつ煮、食べたくって食べたくって...
本気で食べたくなるの、そろそろ克服したいと思ってる。
コロナが落ち着いたらもつ煮のお店に行くぞ！