夢・・・じゃない。遠くからサイレンのような音が聞こえる。
うっすら目を開けると見慣れない天井といつもとは違う布団のにおい。
そうだ。昨日から出張で今夜はホテル泊だった。
ベッドのデジタル時計は2:50。
そのサイレンらしい音は部屋の外から繰り返し聞こえていた。
ヨタヨタと歩きドアに耳を当てる。
「1階から火災が発生しております。お客様は落ち着いて非難をしてください。」
サイレンとともに女性の声が流れている。
一瞬で眠気が飛んだ。
1秒でも早く部屋を飛び出すべきか迷ったが、7階の窓から下を見下ろすと火の手や煙は確認できない。少し猶予があると判断し、hatskiのジーンズに着替えながら避難経路を確認する。
相変わらず廊下で繰り返しアナウンスは流れている。
人って、けっこうあっさり命を失うのかもな・・・
生まれて初めてそんな感情を抱いた。スッと血の気が引いた。すごく怖い。
避難途中で煙が充満して来たら嫁にだけは最期に連絡しておこう。
3階くらいまで下りられたら飛び降りればただでは済まないかもしれないが命は助かる・・・だろうか。
ドアに備えられている避難用防炎フードみたいなのに手を伸ばして部屋を飛び出そうとしたその瞬間、今度は男性のアナウンスが部屋に響き渡った。
「ただ今の火災警報は誤報でございました。大変ご迷惑をおかけいたしまして申し訳ございません。ごゆっくりとお休みくださいませ。」
力が、抜けた。
この瞬間は誤報に対する怒りなどまったくわかずただただ安心した。
冷静になってくると誤報にしてもなぜ最初のサイレンが部屋の中で鳴らなかったのかなどツッコミどころが豪華に満載なことに気付いた。
こういう非常時の自分の行動についても考えさせられた。すぐに廊下を確認して煙を確認するべきだったとか、荷物なんてほっといてとにかく逃げ出したほうが良かったのかとか。
命について、非常時の行動についていろいろ考える機会になった。
あたりまえだけど人は死ぬときは死ぬんだなと思った。
周りの人をもっと大切にしようと思った。
なにかとてもつらいことがあっても生きていればいいや!と思うことにしよう。
なんて考えてたらぜんっぜん眠れるわけないよね!無理無理無理!
こうして絶賛寝不足中にて2日目の展示会に臨んだ、というのは先週のお話です。
ちな、チェックアウト時にフロントにて
「昨夜は大変申し訳ございませんでした」的なひとことも何もございませんでした。
なかったことにしようとしてやがんな。ここの人たちw
ああ、生きててよかった。大誤報だったけど。
貴様らモフモフ2匹を残して先に逝くわけにはいかねー!
今回の教訓:いつ何があるかわからないから江口いものとかは処分しといた方が良い。
命からの投稿
