8月19日 金曜日 今日の道しるべ
● 古人を友とする
私は誰でも得られる良友を、
皆さんにお勧め致したいものです。
それは、時を隔て、所を隔て、事を絶した良友であります。
と申しますのは、古人を伴とすることです。
一貫不断の努力を続けて、一事に達した人々の
伝記は、時の古今を問わず、所の東西をとわず、
皆私どもを励まし、戒め、教え、導いてくれる
良友であります。
常に己を励まし、むち打ち、戒めるには、
格言を座右に掲げて、日夕反省することも、
古くから先賢によって行われて来たところであります。
これと共に、古今の一道に達し、世を益し、
人に尊敬せられる人々の伝記を読み、
また一芸一道の専門家・成功者などの随筆を
ひも解くことです。
そしてこれは、常に座右に備えて、繰り返し繰り返し
反復、熟読することです。
そして、偉大なる良友に教えられるという喜びと
感激をもって、親しみ、敬い、熟読することです。
怠け心が出たときこれを読み、行き詰った時
これを読みます。
これは画家・音楽家・学者・事業家、
いずれの伝記も、随筆も、とっても範とするに
足るのです。
この点では、古の偉人・大家を取り扱った
文学的作品も大変よいと思います。
そこには、主題となった人物を透して、
作者自身の不断一貫の至誠が躍動しているから
であります。
私は少年のころから、スマイルズの『自助論』を
常に座右に備えて読みました。
今日もなお、内外古今一世に秀でた人々の
伝記・随筆などを読んで励まされては、
至らぬ己に鞭を打って勉強しております。
また常に自分の競争相手を持ち、
互いに負けじ劣らじと、鍛錬努力致しますことこそ、
良友によって得られる進歩の要素の一つであります。
かくして、良友は常に一日の長でなければなりません。
そして「ものになるまで」続けておやりになる事を、
くれぐれもお勧めいたします。
<丸山敏雄 「書道藝術」 p198>
ありがとうございます
~しろしろジイチャン~