中国政府広報のようなNHK天安門車炎上事件報道
NHKの報道内容。
http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2013_1030.html
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天安門の車炎上事件 その背景は
10月31日 2時35分
中国・北京の中心部、天安門広場の付近で、28日、車が歩道に突っ込んで炎上しました。
観光客2人が死亡、40人が負傷し、車内からは3人の遺体が発見されました。
事件の背景は何なのか、その謎が深まるなか、中国の国営メディアは、30日、捜査当局がテロと断定し共犯者としてウイグル族とみられる5人を拘束したと発表しました。
ウイグル族によるテロなのか。
事件の背景を国際部の山田真里デスク(中国担当)が解説します。
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■天安門広場に車が突入
28日、日本時間の午後1時すぎ、北京から前代未聞のニュースが飛び込んできました。
天安門広場の付近にSUV=多目的スポーツ車が歩道に突っ込んで炎上したのです。
車内にいた3人を含む5人が死亡、日本人やフィリピン人の観光客など多数がけがをしました。
しかし、中国政府は事件の概要を説明せず、中国の国営メディアも事実関係を短く伝えるだけ。
事件の背景は不明のなか、臆測だけが広がっていきました。
■突如の発表
そして、事件から2日後の30日夜、中国の国営メディアが突如、事件の背景を詳しく報じました。
車は中国西部の新疆ウイグル自治区のナンバー。
車内で死亡した3人は男とその妻、それに男の母親で、いずれもウイグル族の名前です。
3人は、車内に用意したガソリンに火をつけて車を炎上させ、車内からは刀や鉄の棒、それに宗教的な内容の過激なことばを記した旗などが見つかったと伝えました。
さらに事件に関わった共犯として5人を拘束。
名前からいずれもウイグル族とみられ、拘束された5人は、死亡した3人とは知り合いで、共謀して事件を計画したと認めているとしています。
「ウイグル族によるテロ」と印象づける報道でした。
■ウイグル族を巡る動き
ウイグル族は新疆ウイグル自治区に多く暮らす少数民族で、ほとんどの人がイスラム教を信仰しています。
新疆ウイグル自治区では、ウイグル族が人口の半数近くを占めていますが、政治や経済面での漢族との格差や宗教活動を巡る中国政府の締めつけに対して不満を募らせるウイグル族による抗議活動が相次いでいます。
2009年には、自治区最大の都市ウルムチでウイグル族による抗議デモが大規模な暴動につながり、政府側の発表でおよそ200人が死亡しました。
ことしに入っても、4月に南部のカシュガル地区で地元当局と住民グループが衝突し、合わせて21人が死亡、6月にも東部のトルファン地区で刃物を持った集団が警察施設などを襲い、合わせて35人が死亡しています。
こうした事態を受けて、中国政府は、大量の治安部隊を投入してウイグル族に対する監視や取り締まりを強化していたのです。
今回の事件の容疑者合わせて8人が、ウイグル族とみられることから、今後、当局がウイグル族に対する締めつけをさらに強化することが懸念されています。
■発表のタイミング
国営メディアは、事件の発生から10時間以内に容疑者をすべて拘束したとして、中国当局の捜査の迅速さをアピールしています。
しかし、なぜ発表が事件から2日もたってからだったのでしょうか。
容疑者がウイグル族とみられる人々だったことで、中国政府にとって敏感な問題である少数民族政策に注目が集まりかねないことから、事件をどう扱うか、どこまで情報を公開するかなど慎重に検討していたとみられます。
実際、中国国内では、事件発生後、事件についてはほとんど伝えられておらず、中国メディアの関係者は、中国当局が報道機関に対して独自の報道を禁じていたと証言しています。
■大きな衝撃
この事件は中国共産党指導部に大きな衝撃を与えました。
理由の一つは、その場所です。
天安門は1949年に毛沢東主席が中華人民共和国の建国を宣言した場所で、中国政治の象徴的な場所となっています。
周辺には、全人代=全国人民代表大会などが開催される人民大会堂があるほか、習近平国家主席らの執務室がある「中南海」もあります。
こうした「特別な場所」である天安門の周辺では、中国当局は日頃から厳重な警備態勢を敷いていますが、そうしたなかで、歩道をおよそ500メートルも進入しての今回の事件、警備当局にとっては大きな衝撃になったと思われます。
また、時期にも理由があります。 11月には共産党の重要会議である「三中全会」が開かれる予定で、習近平体制が発足してから1年という節目でもあります。
政権にとって非常に重要かつ敏感な時期に事件は起きたのです。
■事態は収束するのか
中国の国営メディアは、今回の事件の容疑者は全員拘束されたと報じています。
また、容疑者が住んでいた場所からは「聖戦」と書かれた旗が見つかったとも伝えています。
中国共産党としては、ウイグル族の中でも一部のイスラム過激派によるテロと位置づけることで、今回の事件の幕引きを図るねらいがあるものとみられます。
その背景には、今回の事件をきっかけにして中国全土で広がっている汚職や格差に対する不満をさらに刺激しないかという懸念があります。
国民の不満は、暴動や警察などとの衝突という形で噴き出し、1年間に9万件を超す抗議行動が起きたという統計もあります。
中国政府が進めてきた少数民族政策や経済政策などに対する民衆の抗議行動が今後さらに広がれば中国共産党の政権基盤を揺るがしかねない事態になりかねません。
今回の事件の動機は、まだ分かりませんが、新疆ウイグル自治区での中国政府による少数民族政策に抗議して起こした可能性を指摘する専門家もいます。
中国政府に対する抗議運動が各地で起きるなか、国民が感じる不満や問題をいかに公正に解決できるのか。
習近平政権に、今、突きつけられている最大の課題です。
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「事件の背景」ということなら、「中国政府による、ウイグル人など他民族への弾圧、民族絶滅政策」が「背景」です。
NHKは、「事件の背景」としながら、実際には「中国政府の対処や情報統制の背景=言い訳」を、替わって説明してあげています。
何が「国民が感じる不満や問題をいかに公正に解決できるのか」ですか!
公正もヘッタクレもないでしょう、中国政府はウイグル人(やチベット人やモンゴル人などの他民族)を民族ごと消し去ろうとしているのですから
中国政府への怒りとは別に、NHKの薄汚さへの嫌悪と強い怒りをまた感じています。