それから月日は流れ、都内で就職が決まった俺。
仕事が午前0時を回ることもあるハードなところだった為、
仕事場から、実家まで帰れない日も多く、
当時、就職先の仕事場から、20分の所にあった、
親父の会社の倉庫代わりに使っていた部屋を住めるように改築し、
一時的に借りることになった。
就職した会社が、かなりのブラック企業だった為、
最初の就職先は2か月位で退職し、すぐに現在の会社に再就職をしたが、
しばらくはその部屋で過ごしていた。
ある日、その部屋の給湯器が壊れ、全くお湯が出なくなった。
俺は大家でもある親父に、修理を頼もうと思い、
親父の仕事が終わってるであろう21時頃に、
親父の部屋を訪ねた。
事務所は誰もいない。
業務は確かに終わっているのだが、
親父は、寝泊りしているはずの部屋にも他のどこにも見当たらない。
翌日、同じ時間に訪ねたが、やはりいない。
その翌日も同様だった。
とりあえず、毎日銭湯に行くのも大変だったため、
親父に電話をし、修理をお願いすると同時に、
「3日連続で部屋を訪ねたんだけど、夜、どこ行ってんの?」
と聞いた。
親父は、
「近くのビジネスホテルに泊まってる。」
と言っていた。
何故会社に自分の部屋があるのに、
わざわざビジネスホテルに泊まっているのか、少し不思議に思ったが、
その時の俺は新しい環境に慣れることで必死で、余裕がなく、
そのことについて、それ以上考えなかった。
そしてそれから5年程経過したある年の正月、
実家に帰って正月を過ごしていた時、
親父が、新しい携帯を買ったのだが、
アドレスが移せなかったから、自分で移さないといけないのだが、
移し方がわからないのでやってくれと頼まれた。
俺は面倒くせーな~と思いながら、
携帯を受け取り、新しい携帯にアドレスを移し始めた。
良く使う連絡先から移そうと思い、
何気なく、古い携帯の着信履歴を開いた。
着信履歴には、
「上地」
と言う名前がズラーっと並んでいた。
ほぼ上地。
その間に「実家」が所々ある程度www
俺はその「上地」と言う名前を見て、
それまで忘れ去られていた、幼い日の遠い記憶が鮮明に蘇った。
あ、こいつ、昔母親に無言電話を掛けてきてた奴だ。
既に大人になっていた俺は、記憶と、着信履歴の異常な多さで、
父親と上地と言う女の関係を瞬時に理解した笑
だが、理解したものの、母親のいる前で、
親父にその場で関係を聞く訳にもいかず、
まだそうと決まった訳でもないし、これからも皆が平穏に過ごせるようにwww
この件は、敢えて曖昧にし、俺だけの秘密しようと思った。
つづく。l