日本の小説がこんなにまとめて読めるなんて、、
もう、ウハウハ。
ほとんどが宮部みゆきの作品。
彼女の著書は、
10年ほど前に「模倣犯」、「クロスファイア」あたりを読んで、
そのあと全く読んでいなかった。
読書が嫌いな私に、
読書命の母がなんとか私を読書好きにさせようと
何冊か買い与えたうちの2冊がそれ。
私は、読むのが遅いから、
読んでいる時間がもったいないように思え、
小説はまず読まなかった。
読んでも実用書。
そして、生意気にも、
作り話などには興味がないなどとぬかしていた。
ところが今では立派に母に洗脳され、
「活字を読まなくては、、、活字くれぇ~!!!」
、、、と、なりそうになったり。。。
、、そんなこんなで、
借りてきた宮部さんの作品を読みはじめた。
「蒲生邸事件」
「とり残されて」
「今夜は眠れない」
今のところ、この3冊を読み終えた。
2、3ヶ月に1度の割合で、
母親が乾物などを段ボール箱に詰めて送ってくれる。
(非常にありがたい)
で、その中に母が読み終わった本を何冊か入れてくれるので、
活字不足になりかけたら、それを読んでいる。
ミステリー系、推理系、犯罪系、、、その類いが多い。
ここ最近、エグイ事件のものが多かったので、
宮部さんの作品はとても新鮮だった。
母が、私に読書を始めさせる目的で、
宮部さんの作品を、買い与えた理由が、
この3冊を読んだ今、わかった。
彼女の作品はストーリーがおもしろいとか、
お話自体のつくりが素晴らしいということは、
言うまでもなく、
なにがいいのかと言えば、、
文章がとても読みやすいうえに、伝わってくる。
読書が苦手な私でも入っていきやすいと思ったからかなと。
ここのところ、
日本語に訳された小説を続けて読んだところだったので、
なおさらに読みやすいと思った。
(いまだに和訳文は苦手。。。)
紙袋に入れられて我が家に貸し出された本たち、
とりあえず手前から順番に読み始めた。
はじめは「蒲生邸事件」
、、、なんとも堅苦しいタイトル。
いきなり一番分厚い本。。。
ところが、スラスラと読める。
1日の限られた時間、、おそらく長くて2時間くらい。
それでも3日ほどで読みきった。
どれだけ読みやすいかがわかる。
どこにでも居そうなごく普通の受験生のお話。
初めての受験で志望校に合格できず、
予備校の受験のために再度上京する。
宿泊していたホテルで火事が起こり、
なんとか助け出されるが、
助け出された先は彼の知らない世界。
なんと、そこは昭和11年。
時代を超えてしまった彼は、
また、元の世界に戻れるのだろうか。。。
そんなSF系ストーリー。
「とり残されて」は、6つのストーリーからなる短編集。
どれもスッキリしない終わり方で、
正直なところ私の好きな類いのお話ではなかった。。。
(現実ではそうもいかないのだから、
お話の世界だけでもハッピーエンドであって欲しい。
、、と、常に思う私。)
けれども、その中の「たった一人」では、
彼女の文章力を思い知らされた。
情景や主人公の心情が手に取るように伝わる。
本当に素晴らしいと思った。
それから、「今夜は眠れない」は、
どこにでもありそうな家庭で、
ありえないようなことが起こってしまうお話。
主人公は中学生。
彼らのもとに弁護士がやって来るところから物語りは始まる。
主人公の母親に、彼女が過去に助けた人物が亡くなったことを
その弁護士は告げに来た。
そして、身寄りの居ないその人物は、
自分の財産をすべて彼女に遺贈したいとのこと。
その額なんと5億円!
宝くじにでも当たったような大金を手にしたものだから、
遠くの親戚は放ってはおかない。
マスコミにまで押しかけられるハメに。。。
、、、そして、本当の事件に発展していく。
この物語を読んで思った。
人は、自分が大金を手に入れたら、普通は黙っておくだろう。
この家族もそうした。
不用意に他人にしゃべったりはしなかった。
(でも、しかたなく、親戚には報告した。)
それが、日本人の常識かと思う。
ところが、ここNZで、驚くようなテレビ番組を見たことがある。
当選者がテレビで得たお金を何に使っただとか、
何に使いたいだとかペラペラとしゃべっている。。。
しかも、顔にはモザイクもかかっていない。
Stuff.co.nzというNZの情報ウェブサイトにも、同様に、
住んでいる地域や顔写真つきで記事が載っていたりする。
NZって、どこまで平和なんだろ~。
ロトではなく、スクラッチのCM。私のお気に入り。
最近見なくなったなぁ、、、