前回の投稿ではSRS後初めての温泉で、女湯ののれんの前で凍りつかんばかりに緊張してしまったところまでお話しました。努めて平静を装っていたつもりでしたが、私の挙動が傍目にどう見えていたのかはわかりません。そして友人の後について暖簾をくぐります。去年の(SRS前の)温泉旅行の時と違って入口のスリッパはそれなりの数。ほんとに私大丈夫?

 

とにかく挙動不審に見えないこと、他の人を見ないよう気をつけることにして、脱衣所へ。脱衣所エリアには2-3人の先客がいましたがもちろんそちらには目もくれず。友人と空いている場所を見つけて浴衣を脱ぎ…… 温泉宿で今まで何回もやっている当たり前のはずのことがそれぞれ初めてのよう。いちいち緊張します。私今この脱衣所で頭抜けて背が高いかも? それ程でもなかったかもしれませんがとにかく何でも心配の種。

 

でも脱衣所でいきなり悲鳴をあげられたりとか私を見て眉をひそめてひそひそなんてことはありませんでした。ちょっと落ち着いていよいよ湯煙りの浴場へ。ドアをスライドさせて第一歩。私にとっては大きな大きな一歩。

 

やっぱり不安。私の身体、もちろん局部は女性ですが、胸は隠さざるを得ない程の小ささ。広い肩幅に極小の骨盤。脚も筋肉質なので、大き過ぎて浴場入口のドアにつっかえ、通行の妨げになっている私の巨大な頭部を除けばどうみても男性アスリート体形。体形だけで瞬時にAMAB(出生時に外性器で判断された性別が男性の人)って思われる?

 

浴場内へ一歩を踏み出した私は腕を前で組んで両肘の外側に手をあて、つまり貧乳を上腕で中に寄せるような感じで――ほとんど無意識にそうしてたみたいで――まず洗い場へ。背筋はちゃんと伸ばして堂々と。誰も私の方は見ていないみたい。少しほっとします。ちょうど洗い場の隅っこがあいていたのでそこで身体を洗います。

 

洗い場で他の人達に背を向ける状態になるとだいぶ落ち着いてきました。ここまでわずか2,3分程度だと思いますがその間も小さな経験の積み重ね。身体を洗い終わると湯舟へ。友人はどこ?? とりあえず目立たないように静かに身体をお湯に沈めてから友人のほうへ身体を沈めたままゆっくり移動します。友人の傍までくると一気に気がラクになりました。大きく深呼吸。やっとリラックスして温泉を楽しめる!

 

どうも首から上だけのほうが裸の全身を見られるよりパス度がましになると私は感じていたようです。パスできるような若い顔立ちで性別移行開始したわけじゃないので、それだけ全身の骨格が男性的だと(感じていると)いうこと。それでも一旦つかってしまえば温泉はやっぱり最高。外の木々を見ながら1年ぶりの温泉に身を任せていると女湯、男湯なんて関係ない、くらいの気持ちに。ここに来れてよかった。(とりあえず今のところ)大騒ぎにならなくてよかった。一緒に来てくれた友人にただひたすら感謝です。

 

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