トランスジェンダーの人って実際のところ一体どのくらいいるんだろうと思ったことはありませんか?人口当たりどのくらい?もちろん正確な数字を出すのは少なくとも現時点では極めて難しいのですが、だいたいの大まかなところは? これに関しては今月発表されたUCLAの調査がかなりしっかりした分析結果を公表しています。まず参考までに英文のリンクを載せますね。

 

 

 

米国(在住者?)を対象とした調査ですが、それによると米国では約285万人がトランスジェンダーを自認していると推定されています。ざっと全米人口の1%弱といったところです。ちなみにピュー研究所 (Pew Research Center)の調査では全米国人のうち中国系米国人は540万人、日系米国人は150万人とのことなので米国のトランスジェンダーはその間くらいの人数がいるという推定です。この285万という数字を意外に多いと感じるか意外に少ないと感じるかは人それぞれかもしれませんが、皆さんはどう感じますか?

 

まず285万人のうち成人(18歳以上)は214万人。このうちトランス女性は70万人、トランス男性は73万人、ノンバイナリーは71万人。ほぼ均等に3分割。そして年齢層別の推定も出ているので記事から引用した下のグラフをご覧ください。

 

 

左側の数字が年齢層、そして棒グラフの長さが人数ですが、興味深いのは人口比、つまり人口当たりのパーセンテージです。一番若い層(13-17歳)は3.3%ですが年齢層が上がるにつれて2.7%、1.4%と減少し、中高年層35-64歳ではわずかに0.4%。65歳以上では0.3%と若年層と比べてくっきり違いが出ています。

 

私はこの結果は妥当な線のように感じます。ただ当事者として――私の性自認が選択したものでない、つまり生まれつきであったことが身に染みている立場から――コメントすれば年齢による差はそれぞれの世代がトランスジェンダーに対してどの程度否定的な認識をしているかというのが大きな要因であり、反トランス派が主張するようにある世代だけの流行ではないと思っています。同世代の友人、同僚たちの否定的な言動によって当事者がトランスであることは良くないことだ、自分がトランスであるはずはない、トランスであるなんて絶対に受け入れないと自らを縛りつけてしまうことは容易に想像ができます。カミングアウトヘ至るまでの数年、私自身が必死に自分の性自認を否定していたわけですから。(2022年2月、3月の一連の投稿参照)

 

若い世代はトランスジェンダーに対しての忌避感が弱く、もっと自由に自身の性自認の可能性を考慮できるということですね。逆に言えば、社会がトランスを排斥する空気が強まるとこういった調査に対してトランスを自認すると回答する人は減るだろうと予測しています。ですのでトランプ政権になってからの強烈な反トランス政策はトランスフォビアを煽り立て、少なからず今後の調査に影響するのではと危惧しています。まあそれ(トランスジェンダーの存在を否定すること)が目的なんでしょうけど。

 

この調査結果の未成年層の数字ですが、3.3%だったら平均してクラスに1人か2人いるという感覚。私の出身高校は1学年540人だったので3.3%ならば1学年18人。学校全体で54人。私はどの世代においてもこのくらいトランスジェンダーがいたとして不思議はないと思っています。でもこれだけの人数がいることが明らかになっていればものすごく状況は違っていただろうな。トランスジェンダーの人たちがそれを隠さなくても済むような社会になって行くことを切に願っています。

 

 

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