トランプは赤根所長らICCの検事、判事などへの制裁に続いてICCの組織そのものにも制裁を加えると宣言しました。元ICC判事のビレイ氏のノーベル賞受賞に対する報復のようなあまりにも幼稚な行為。国際法とその守護者であるICCをトランプが憎悪、敵視していることは何度も述べた通りでそのこと自体は私には驚きではありませんが、米軍の戦争犯罪を犯す権利は誰にも邪魔させない、という絶対的な決意には戦慄を覚えます。ICCの赤根所長に欠席裁判で有罪判決を下し指名手配をしたロシアも同じですが、軍事超大国がそろいもそろって自国は戦争犯罪を犯す権利があるという信念をもっていること、そしてそれに対する最大の防御がICCとICJであることを世界が肝に銘じておくべきだと思います。
毎回投稿の始めに政治のお話を持ってきてしまってすみません。時事問題にコメントするとブログのアクセスにも悪影響があるようで、ほんとはやめたほうがいいのかもしれません。でもここ数年、というかプーチンのクリミア違法併合以来、世界各地で地政学的にあまりにも悪いことが続いており微小でも声を上げておきたいという気持ちが強いのです。すみません。
さて今回投稿しようと思っていた本題です。トランス女性にとってパス度で生きづらさが大きく変わること、そして私がそういう状況が変わっていくことを切に願っていること――つまり社会がパスしていないトランス女性も女性として、普通の人間として受け入れるようになってほしいと願っていること――はこの5年前にこのブログを開始した当初がら何度も取り上げてきました。実際私の性別移行もこの5年で少しずつ進み、現在は女性として生活しているわけですが、パス度に関しては未だにかなり気をもんでいます。薄毛の進行にめちゃ苦悩しているのもひとえにパス度激下がりだから、という理由。薄毛に巨顔ってトランス女性のパス度には最悪のコンビ、致命的なのです。
トランス女性の女性専用スペースの利用についてはいろいろ議論がありますが、現実にはパスしていれば女子トイレ、女性専用車などの使用を咎められたりしません。パス度さえ高ければ性自認男性の方が女装してる場合でも全然OK。そもそも疑われないので。一方でパスしてないと女性専用スペースどころか公共の場にでるだけで嫌悪、嘲笑の視線を浴びかねません。女性に見えないんだったら性別移行なんてすべきでない――未だにこんなひどい考え方の人が大勢いるのが現実ですが、いったいなぜそこまで厳しい?男性だったらもっと容姿の許容範囲が広いのに。
5年前は「ルッキズム」という言葉はまだ珍しかったような気がしますがここ1、2年で徐々に定着してきたようです。そして私は①女性に対するルッキズムが男性に対してよりも厳しいことがトランス女性のパス度に社会が厳しいひとつの要因だと思っています。そしてもちろん②女装する男性に対しての根強い偏見、つまり女装するのは女性スペースに侵入して犯罪行為をするためであるという誤った先入観も原因だと思っています。
①についてですが、日本に限らず米国でも女性に対しては男性よりも遥かに「容姿のいいこと」が求められ、それが人物評価に直結してしまう傾向があります。あってはならないルッキズムですが、中でも「男性的な容貌の女性」の容姿面でのハンディは高くなりがちで、「パスしてない(つまり男性に見える)トランス女性」というのはその延長で蔑視の対象となりやすい印象を受けています。
②に関してですが、以前にも述べたとおり持って生まれたパス度の素質は性自認とは関係ありません。ですのでトランス女性か女装男性かの区別はパス度で判断できません。そして女装男性のほとんどは犯罪目的で女装をしているわけではありません。ただ現実には犯罪を犯す確率とは全く無関係の「パス度」が低ければ低いほど「怪しい」「犯罪を犯しやすい」人物とされるわけで、トランス女性にしても女装男性にしてもパス度が低ければそれだけで犯罪人扱いされかねないのです。何たる理不尽。
米国ではトランス女性に対する社会の許容度、受容度がこの5年で明らかに後退しました。日本ではどうでしょう。女性に対するルッキズムに反対の声が大きくなりますように。女装男性は犯罪人だなんていう間違った思い込みを改める人が増えますように。