SRSから16週経ちました。患部上部の腫れと皮膚感覚の回復は相変わらずかなり遅れています。N病院によるとしつこく残る患部の腫れが神経の再生も遅らせているとのことです。でもそれ以外はほぼ普通の生活に戻ってきています。ダイレーションは以前述べた通りオレンジで1日2回。前回3週間前の報告時からほとんど変化はありません。

 

さて、今日はちょっと躊躇していたおしっこのお話です。恥ずかしいお話ですが大事なことだと思うので。当たり前ですがSRSは外性器を性自認にあったものに変える手術です。私の場合は男性器から女性器になったわけですが、もちろん排泄機能も女性のものとほぼ同じになっているはずです。手術前は排尿がきちんとできればいいや、くらいの考えだったので一体どう変わるのかあまり深く考えてなかったこともありますが、その変化はちょっと新鮮でした。もしSRSの可能性をお考えの方がいらっしゃったら私の体験もご参考いただければと思います。

 

で――大きく変わった、と感じるのは排尿口の位置です。以前は下腹部の前から出ていた感覚が今は下から。出口が5cm以上下方に移動した感じ?排尿時に使う筋肉も微妙に違います。男性器では使ってなかったかもしれない、あるいはメインでなかったかもしれない筋肉を使う必要があるみたいです。つまり慣れるまでは失敗もあるということですね。更に他の(同志の)MTF SRS経験者さんたちによると、術後最初の1年は尿がスプレー状になることも多いらしいです。私の場合今のところスプレー状になるのはまれですが、排尿圧力が弱いと尿が前後に伝ったりすることがありちょっとめんどくさいです。でもこれはN病院のNP(ナースプラクティショナー)に「そんなの(シス女性の)私達もそうだから」と一蹴されてしまいましたがそんなもんですか?

 

男性器の場合と違って尿道口がピンポイントでどこだか分らなかった私は5月の3週検診の時に診察してくれたNPに訊いてみました。正確にどこだか教えてくださいって。感覚からの推定だと膣口に近過ぎる感じがして。返事は膣口上縁から半インチちょっと(1cm半くらい?)、とのこと。ええええ、やっぱり。そんなに近いの?男性器の場合はクリトリスの位置(かそれよりちょっと上くらい)に尿道口がある感覚で、しかも膣口なんてないので排尿時はずいぶん楽してたんだなー。

 

でもなんで尿道口がこんなに膣口に近いんだろう?なんで私達(人類)そう進化したんだろう?何の利点も無さそうなのに? 答えがわかってもしょうがない素朴な疑問がむくむく。ですがこれからはその大事なエリアをしっかりケアしておかなくてはなりません。ウォシュレットの普及していない米国ではちょっと不便なんですが。

 

性別移行を開始した5年半前以来、立って小用をすることは男装外出で公衆トイレを利用する時だけに限られていましたが、もちろんこれからはあり得ません。ちょっと話がずれますが、男性の皆さん、男子たるもの絶対スプレー状なんてあり得ない、なんて過信して便器内の(本物の)虫を狙ったりしないように。一直線のように見えても細かい飛沫が散弾のように散らばって男子トイレが不潔になる原因になります。でもあれは本能なんでしょうね。水鉄砲もっていたら狙いたくなる気持ちもわかりますから。

 

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