今から思えばですが、周りの男性の多くが普通に使っている(らしい)のに私が男性時代どうしても使えなかった言葉がいくつかあるようです。もちろんジェンダー自認、性別違和のせいなんて当時は全く認識していなかったのですが、そうだったのかもしれません。

 

その一つが「俺」。小学生にもなると自分を指す言葉としてこれを使う男子が増えてきます。私はどうしてもこれが相手に対して優位に立とうとする意識の表れのように感じて好きではありませんでした。自分の方が男っぽいんだぞ、自分の言うことのほうが正しい、だから言うことを聞け、という男子同士の力関係に影響を与えようとする、マウントをとろうとするような傲慢さを感じてしまって。当然私はああいう風にはなりたくない、と反発してしまったわけで、舐められてるなと思っても「俺」を使うことに強い抵抗があったようです。

 

大人になってからも親しい間柄でない限り「俺」を使う男性は超苦手。もちろん私自身は一切使いませんでした。ナルシシスティック、自己中心的で相手への敬意が完全に欠落しているように感じてしまうんだと思います。日本を離れてだいぶたってから日本のドラマ等を見たとき、「俺」を多用するキャラに好感がもてず、私って海外にいる間に感覚ずれてしまったのかな、と思っています。でもどうなんでしょう。日本にも私のように俺様男子が苦手な人っているんでしょうか。いたとしてもかなりの少数派だから俺様男子が大繁殖しているんだと思いますが。

 

ただトランス男性の方が「俺」を使う場合、私はかなり寛容です。トランス男性にしてもトランス女性にしても特に性別移行を始めて数年ほどは男性的な、あるいは女性的なふるまいが誇張されることがよくあります。というか普通にあると思っています。長年極限まで抑圧されてきた本来の性別が解放される結果なわけで、FTMの方が「俺」を多用してもマウント目的などと私が解釈しない傾向があるんだと思います。

 

そしてもう一つは「おやじ」「おふくろ」。これも私はどうしても使えませんでした。これについては力関係とかマウントとか関係ない(と思う)のでなぜだか全くわかりませんでしたが、この言葉女性は使ってないなー、と認識したのは実はかなり最近のこと。やっぱりかなり男性的な響きがあるので使えなかった?だとするとやっぱり私の性自認のせい? もちろん女性も仲間内の会話では(ややふざけて、特に形容詞つきで「うちの○○おやじ」などと)使うことがあると思いますが。

 

「俺」に話を戻しますが、私自身がこれを頑なに使わなかったことについては私の性自認の影響もあったと思っています。でも他人が使う場合の「俺」という言葉に対するマイナスイメージ、忌避感は私の性自認のせい?つまり性自認男性の方なら全然気にならない? それとも私がレズビアンのせい?ヘテロ女子だったら「『俺』なんて男性的でステキ」って感じる?数年前、壁ドンなんかされていったいどこをどうやったらこんなことされて胸キュンできるのかさっぱり理解できなかった私なので――というか「壁ドン」が何だかわからずググっちゃった時点でそもそも日本人失格

 

私だったら海鮮丼やサーモン親子丼のほうが全然胸キュンするんですが。

 

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