3回続きで、私の初海外のアイオワでの農場の思い出を綴りました。今回でこのシリーズはおしまいです。

 

まったく予期してなかったけど日本だったらあり得ないなり行きでライフルの実弾射撃を体験させてもらっちゃった。その興奮冷めやらぬ私に追い打ちがかかります。「じゃあ次はショットガン撃ってみる?」 「え、あの、やっぱりそれはやめときます」……なんて犬並みの好奇心をもつ私が言うわけないよね。

 

農場主はどこからもってきたのか畳1枚より小さいくらいのベニヤ板を見せて、「いまからこれに試し打ちするからね。散弾がどの程度広がるかチェックするんだ。」と言ってそのベニヤ版を15mほど先に立てました。いよいよショットガンの射撃。私はもちろん十分後ろに下がって待機。大きな銃声。農場主はショットガン片手にベニヤ板を取ってくると「ほら、見てごらん。」 うわ… 無数の散弾の弾痕。中心部のほうがもちろん密ですが、結構周辺にも広がっている… ちょっとぞわっとする実演でした。ショットガンって、なんていうのか、ちょっとえぐいかも。

 

続いて農場主が射撃を見せてくれます。ショットガンのほうは(水の入っていない)空き缶を投げてそれを空中で撃つ、クレー射撃のようなスタイルでした。農場主の相棒が空き缶を投げるとすぐに銃声。空き缶は明らかに空中で軌道が変わったので、多数の散弾が命中したのは明白。数発撃って全弾命中させるといよいよ私の番。

 

ショットガンを手渡された私ですが、おもちゃのエアガンとよく似ていたライフルと違い、戸惑い気味。「準備OK?」と聞かれて「OK」と答えましたが身体の準備はともかく心の準備はできていませんでした。「じゃ、投げるよ」というなり空き缶は宙へ。慌てて構えて空き缶のほうへ銃口を向け、狙いをつけて引き金を引きます。バーンと銃声。でも銃声よりも反動がすごい!

 

ライフルの時はレクサスのように上品な反動だったのにショットガンでは肩にぐわん、ときました。でも命中した?散弾の一部は当たったのかもしれませんが、缶の空中の軌道に変化は見られず。空き缶を投げる相棒は数メートル離れていますが、横から標的が飛ぶのではなく缶が投げられる方向と射線(射撃方向)との角度が浅いのです。つまり撃つタイミングを外すと空き缶はあっという間に空の彼方へ。

 

射程の短いショットガンでは缶が20m離れてしまうともう命中しても軌道の変化は私にはわかりません。クレーだったら割れてくれるんだろうけど。缶が投げられたら即座に撃つ、そのタイミングが大前提ということのようです。ライフルの時のように銃をきっちり安定させて狙いすまして撃つのではなく、立射でとにかく素早く標的の方向へ向けて撃つ必要があるわけですね。同じ射撃でも勝手が全く違いました。私のショットガンの1発目は引き金を引くのが全然遅すぎたということ。

 

さて2発目。缶が投げられる前に心の準備。投げられたらすぐに射撃…したつもりだったけどそれでも遅かったみたい。空き缶に狙いをつけてる暇なんか全くない? そして3発目。私が密かに得意とする反射神経を活かして徹底的にすぐ撃ってやる!と息巻き、ろくに狙いもせず投げられた缶に向かって即座に発砲。相変わらずの強い反動でしたがやっぱりはずれ。撃ったのは十分早かったけどまるきりはずしたみたい。

 

投げてくれた空き缶がこーんと弾かれたのは4発目でした。やったー!(音がしたわけじゃないです。したとしても銃声にかき消されています。)やっと命中!ショットガンは狙うのと撃つののタイミングが難しかったです。全部で10発ほど撃ったと思いますが、明らかな命中は3発。微妙なのが2発ほど? あとははずしてました。その場にはいませんでしたが、あの女の子、こんなこともやってるんだろうか。

 

とにかく盛りだくさんの一日でした。「初海外 その1」の始めに述べた通り、このアイオワの思い出は1983年夏の出来事。銃火器に触ったことはこれ以降一度もありません。乳牛の乳を搾ったのもバターを作ったのもこの日以来ありません。バター作りはともかく、ほぼ知らない外国人に実弾射撃をさせてくれるなんて、特に外国人に風当たりの強くなった今となっては考えにくいです。いいか悪いかは別にして、こういう思い切り大らかな時代には二度と戻らないのでしょうね。当時はわからなかったけどそれだけ貴重な体験だったということ。記憶を文章に残させていただきました。読んでいただきありがとうございます。

 

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