前回の投稿でヒマラヤでのトレッキングの思い出に触れて、その後もその時の風景や集落の夕餉の匂いとかを懐かしく思い出していたところにネパールからの土石流のニュース。凄まじい映像に言葉を失いました。被害を受けたカトマンズ北方のあたりは私の行ったインド北部のラダックから1000㎞も離れていて、ヒマラヤ山脈北側で標高が高く、乾燥した月世界のようなラダックに対して山脈南側で緑も多いネパールは風景も多少異なるようです。でもヒマラヤ山脈の荘厳な眺めとチベット文化圏という点は共通。写真を見ても建物や街並みに似ているところがあって。

 

ネパールも随分昔から私の「行ってみたい国リスト」上位にあるのですが、未だに実現していません。あんな映像みてしまうと川沿いは怖くなってしまうかもしれませんが、ラダックではインダス川上流の真夏なのに凍り付くような冷たい水に触ったのを覚えています。ああ、これが教科書で習ったインダス文明のインダス川なんだ、なんて。インダス川と同じくチベット高原の氷河を水源とするネパールの河川の水も冷たいのでしょうね。犠牲になった方々の冥福を祈ります。

 

さて、私の性別移行の現状ですが、今は基本的にほぼ毎日本来の性別で生活しています。男性時代の衣類がまだたくさんあって、どうでもいいものは処分したのですが、結構高価なもの――スーツとか――はなかなか踏ん切りがつかず未だに貴重なクローゼットスペースを占拠しています。元来のケチな性格が災いして高価なものは着惜しみしてたので、着用回数が5回以内とかいうのもあるんですよね。アプリで売り払うとなるとタダ同然でしょうからかなり悔しいです。女性用衣類がなかなか増えないのは今の経済的苦境の反映ですが、11月の一時帰国でまたちょっと購入できればと思っています。

 

そしてつい最近発見したのですが、うちの州、運転免許証の性別は申告制でした。つまり更新時に簡単に女性に変更できたってこと。連邦政府管轄のパスポートと違って免許証は州の管轄なので違うんですね。無理だと思い込んでいて今年頭に何も考えず男性のまま更新してしまって大後悔。考えが及ばなかった… 次の更新まであと4年ちょっとどうしよう。もちろんお金を払えば写真も変えて新しいのを発行してもらえるはずですが。普段持ち歩くIDなのでちょっと考えてます。写真は申請時に申請所で撮られるのでうまく撮れたら更新、なんてことはできなさそうです。気にいった写真ができるまで何回もお金を払って更新する猛者(お金持ち?)もいるそうですが。

 

普段の外出ではもうおどおどしなくなりました。スカートでもジーンズでも、メークしててもすっぴんでも、どこへ行くにもごく普通に。先月(719日)の投稿でも触れたとおり、パスしているかあるいは配慮パスしていただいているかですが、いずれにしても普通に女性扱いしていただいているので感謝です。昨日もテイクアウトの店で「Miss… 」なんて呼んでもらって思わず笑顔を返してしまう単純な私です。

 

老化と薄くなる髪のせいでパス度は徐々に落ちているので、そのうちがっかりする経験もあると覚悟しています。でも60代にもなってこんなに自然に女性として社会に溶け込めるとは性別移行前には考えられませんでした。 高齢まで男性としてがんばってしまった 私なんかには到底無理だろうと思ってました。私の場合失ったものが大きすぎるので全体として今の方が幸せか、と問われると否定的な答えになるかもしれませんが、性別に関しては移行前に「夢にまで見た状態」と言えます。

 

体格で目立たなくて済む (つまりパス度が水増しされる) 米国で、 (配慮パスしてくれる人が多い) リベラルな北東部の都市圏というのは大きいかもしれません。でも日本でも都市部では変わってきている印象を受けます。50代より上で性別移行を考えていらっしゃる方、「私には無理だと思うから」というのを理由にして諦める前にいろいろトライしてみる価値はあると思いますよ。以前にも書きましたが今より若くなることはないのですから、あとで後悔するリスクを取るより今できることをやってみる、というのは一理あると思います。性別移行の程度、道筋、タイミングは人それぞれみんな違って当たり前。皆さんがご自分にあった移行の道を見つけられますように。

 

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