今年の1月末、私は血液検査・尿検査を受けました。還暦記念というわけではありませんが、この歳になると時々チェックはしたほうが良いらしいので。結果は概ね良好でしたが、ひとつ問題がーーなんと私、貧血症だそうです。赤血球値、ヘモグロビン値、ヘマトクリット値みんな揃って圏外の低さ。そういえばかなりスタミナが失われているのは実感していましたが、運動不足と加齢のせいだろうと思い込んでました。でもこれだけ赤血球が減少してたらそりゃスタミナどころじゃない!すぐ息が上がるようになったのは運動不足のせいだけじゃなかったようです。

 

かかりつけ医はすぐに追加の血液検査で鉄分、葉酸、ビタミンB12も調べましたがいずれも正常域。さらに甲状腺の異常も調べましたがこれも異常無し。結局血液学の専門医(hematologist)とのアポを速攻でとることに。わずか3週間後にとれたアポでその血液学専門医はさらなる血液検査に加えて超音波(エコー)検査をオーダーしました。

 

かかりつけ医には以前述べた通りもちろんカミングアウト済みですが、血液学専門医も超音波検査の病院も同じ系列なので、私のジェンダー情報は共有されています。私はいずれも女性として診察、血液検査を受けましたが超音波検査当日は絶食なので、検査は朝。私にとっては朝早い午前8時のアポ。どうせトランスってばれてるし服なんてどうせぬぐし、メークなんてめんどくさい、という相変わらずの怠け癖のおかげですっぴん男装で超音波検査の病院へ。

 

私のデータは共有されているらしく、この受付ではすっぴん男装にもかかわらず通称の女性名で名前確認してくれました。(ほっとします) 検査室に入る前には技師に上半身だけ完全に脱いで患者衣?検診衣?を羽織るようにと指示を受け、いよいよ検査。技師に促されて検査台の上に乗ったところでその技師は「Ok, let’s check out how this girl is doing!」

 

還暦の私を女の子扱い。この技師さんは少し年上の、たぶん60代半ばの女性ですが、うーんサービス満点じゃん! さらに超音波検査用のジェルを用意しながら

「超音波検査はやったことあるの?」 私は妻の妊娠中検診に毎回付き添ったのでどうやるのかは十分承知ですが、私自身は実はやったことがないような気が?ちょっと考えて

「あ…… 私やったことないと思います」 と返答すると技師はちょっと意外そうに

「あら、お子さんいないの?」

「います」

「あ、じゃあ絶対やってるよ!」 一瞬返答に困りましたが私は

「あの、私が産んだ子供じゃないんで…」と正直な回答。技師は(複雑な家庭事情を察して)もちろんそれ以上何も聞きませんでしたが、え、まさかまさか。私をトランスだと認識してない!?

 

技師、看護師が患者を確認するのは普通名前と生年月日。性別は訊きませんが、すっぴん男装で女性名なので当然トランスだと思われているだろうと思ってました。でも上半身は患者衣で男装は下半身だけ。髪はおろしていたので、うーん、中性的だったのかな?女性名の威力絶大ってことかも。いずれにしてもちょっと感動でした。検診中プローブが私の平たい胸に近づいた時はおもわず腕で胸を隠してしまったのは言うまでもありません。でもそういえば昨年12月のCTスキャンの時も妊娠してるかどうか訊かれたっけ。その時はメークしてたけどさすがにこの歳でそれ訊く?って思ったけど。

 

でも貧血症の原因は早く解明したいです。血液系の癌だと大ごとなので。赤血球値はとりあえず危機的にひどいわけではないけど6月の血液検査でも原因がはっきりしない場合は骨髄検査だそうです。

 

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