さて、前回はN 病院での初診でR 先生から術後写真を見せてもらっ(て圧倒され)たお話でした。患者によっては技術的な質問をたくさんする場合もあるようですが、私はほとんど無し。患者側のリクエストに応じて手術のやり方をカスタマイズすることはほぼないと(ディスコードのやり取りから)聞いていたし、N病院のSRSの評判は全米有数なのでここに決めたら信頼してお任せするつもりです。

 

アポの終わりには、さて初診が済んだから次のステップは、という重要な質問が残っていました。これに対してR 先生は、書類は全部そろっているし保険、健康・精神状態にも問題なさそうとなので恐らく手術日は2、3日以内にお知らせできますよ、と感じよく答えてくれました。手術日は初診日から12か月から18か月先と事前の書類等で知らされていたので敢えて訊きませんでした。訊いても早くしてくれるわけじゃないし。ただし所定の部位の脱毛はできるだけ早く完了しておくようにと釘をさされました。この脱毛の件については別投稿で再度触れます。

 

私からの質問があまりなかったこともあってR先生とZ先生とのアポは20分弱で終わってしまいました。二日がかりでここまで来たのに20分弱はちょっと短い?でも両先生に実際に会えてお話しできたのは有意義だったしN病院の雰囲気を感じ取れたのも収穫でした。人生一度のことだからまあこのくらい(二日がかりの初診)は覚悟です。

 

アポが終わったらあらかじめ調べておいた近くのタコスの店でランチ。評判通りのコスパに満足。バスターミナルまでは地下鉄と徒歩で30分もかかりませんが、バスの時間まではまだ2時間近くの余裕。天気もよかったので昔住んでいた街の様子を少し見てみることにしました。

 

バスターミナルの周辺は私が住んでいた30年前は「あまり治安がよくないので近づかない方が無難な区域」でしたが大規模な再開発で様相は一変していました。新しい超高層オフィスビルが何本も建ち、まるで汐留か虎ノ門のよう。ちょっと尿意がしたのでそのまま新しいオフィスビルに入って警備員にトイレの場所を訊きます。部外者は利用できません、とにべもなく追い返されるかと思いましたがなんと快く案内してくれました。ほお、これは親切。こんな親切な街じゃなかったんだけど。

 

30年以上も前にこの街に住んでいたのは初カノと破局した後の彼女無しのどん底時代。(2021年11月13日、12月4日の投稿参照)今から思えばの強烈な性別違和に苛まされながらもがむしゃらに生きていました。自身が女性であることなんて露ほども疑うことなく。(知識がなかったので当然ですが) 30年後同じ街を女性として歩いているなんて。全く想像してなかった。完全にまったく。

 

バス出発時刻30分前くらいにはバスターミナルのほうへ向けて歩き始めます。そして着信電話。N 病院から。さっきアポが終わったばかりなのに何だろ。なんか忘れ物したかな?なんか言い忘れたことあったのかな? 

 

その電話は私の手術日決定の報告でした。2024年10月10日。なんと最初に提示された初診の日と比べて1年も早い!N病院への最初のコンタクトからは1年8か月ほど。手術日まで4年半から5年待つかもしれないという数か月前の絶望的な状況からすると2年以内――この時点からは1年4か月弱――というのは天と地ほどの差がありました。

 

SRSについてのお話が5回続きましたがこれについての投稿はまた少し間が開きます。

 

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