2か月前の投稿、「SRS その5」の続きです。

 

 

さて、N病院から初診が33か月先、手術そのものはさらにそれから18-24か月先というとてつもない待ち時間を提示された私のショックは想像をはるかに超えるものがありました。ここまで必要なものとは全く思ってないつもりだったのに。男性器への違和感は他のMTFの皆さんより緩いかななんて思っていたのに。なんでこんな突然に爆発するわけ?

 

思い当たる節がなかったわけではありません。独身時代は結婚して子供が欲しいという思いが強く、男性器の除去なんて全く論外。結婚してからは妻との性行為のための大切な機能。違和感、忌避感はかなり強くあったのにそれを上回る願いが違和感を覆い隠していた? でも今だから言えるのですが――6月の投稿の「SRSその3」でも述べたとおり、例え私が男性器を維持したとしても既に妻にとって私は男性ではない、ということが明らかになったことが決定的な引き金になっていました。もしそういう使い道がないなら一体何のためにこんなものがあるわけ?身も蓋も無い言い方ですが。

 

さて、猛烈なショックに憔悴しきった私は(9月頭の「SRS その4」でも触れた)同じN病院での手術日が確定している友人SとEに泣きつきます。その結果徐々にわかってきたのは……SもEも当初の初診日が大幅に繰り上がったこと、そして手術日も初診日の直後に与えられたものがこれもその後繰り上がっていること。え…ほんと?

 

結局Sは最初のコンタクトら2年以内の手術日が確定、そしてEの手術日に至ってはなんと最初のコンタクトから1年半後。全然5年後じゃない!二人とも当初の初診日までは2年弱だったとのことで私の場合(33か月後)よりそもそもそこからして短かいし、ファーストコンタクトのタイミングが数か月遅いだけで待ち時間が一気に長くなることもあり得るのですが、じゃあ私の初診日も繰り上げてもらえる?繰り上げてもらうためのアドバイスは?

 

二人の答えは一致していました。とにかく必要書類をできるだけ早く提出すること。特に3通の手紙(1HRTの主治医と心理カウンセラー2名から)の提出は超大至急。そしてN病院のチームの手術についてのオンラインセミナーに参加すること。恐らくこれによってSもEも初診日は1年以上繰り上がったんだろうとのことです。特にEの初診日は手紙提出完了からわずか3か月後に。私の33か月後と比べると雲泥の差。

 

もちろん私が同じことをやったからといって日程が繰り上がる保証はないのですが、やれることがあって繰り上がりの可能性があるだけでも御の字。早速私はHRT主治医とお世話になっているカウンセラー二人に至急手紙を書いてほしい旨を伝えました。状況を理解してくれた3人はかなり素早い反応をしてくれて、N病院への最初のコンタクトから9日後には3通の手紙の提出完了。感謝です。

 

待ち時間5年なんて到底無理だけど、2年程度まで短縮してくれる可能性がある、というのは大きかったです。繰り上がり期待が高まっててしまうと逆に繰り上がらなかった場合のダメージは大きいし、この時点では2年でも長すぎ、という気持ちは既にでてきていたのですが。いずれにしても一旦必要書類を提出してしまえば後は運を天に任せて待つだけ。やれることはやったという気持ちで私としてはかなり気がラクになりました。

 

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 性同一性障害(MtF・MtX)へ
にほんブログ村