前回はいきなりのトピずれですみませんでした。本題に戻ります。
よくカミングアウトをすると、一体いつから?と聞かれる話をよく聞きますよね。短い答えはなかなか難しい場合も多いと思いますが、私の場合も例にもれず、ちょっと長めの答えです。私は十年ほど前までは自分がシス・ヘテロ(男性自認のストレート)男性であることを信じて疑いませんでした。性同一性障害という言葉は20年程前から知っていましたが、自分は違うと思いこんでいました。最大の理由は性的指向と性自認が独立した概念であるという理解がなかったことによります。
はじめにお知らせしたとおり、私の性的指向は女性のみ。どこをどうしようと男性に魅力を感じないばかりか、むしろかなり強い忌避感が。友人としてはOKなのですが、それでも「男っぽさ」を売りにした態度の男子・男性は超苦手で、できるだけ距離を置いていたほどです。
2010年以前の日本で性同一性障害としてメディアに取りあげられる例はほとんど(MTFの場合)恋愛対象が男性の方ばかりだったという印象です。ゲイ、おかま、ニューハーフ、性同一性障害の人、などの言葉が(当時としても正確ではなかったのですが)すべて広い意味で同義のコンセプトとくくられていた時代でした。いずれにしても私がゲイでないのは明らかだったので、性同一障害という言葉を聞いても自分とは全く関係がないと思っていました。
それではなぜ?きっかけは?ということになりますが、今から考えると性別違和
はずっと前からあったのです。ずっとずっと昔から。その話は次回に。