この話は続きものです。
BLです。
苦手な方はお気を付けくださいませ。
勢いに任せて部屋を飛び出したものの。
何て切り出そう?
いきなり言うのか?
好きだって??
部屋の前をウロウロ、何往復もしながら。
いろいろと考えてみるんだけど。
一向に思いつかない。
「あー!悩んでてもなるようにしかならん!」
トントン!
ドアをノックする。
応答がない。
また怯みそうになる自分を鼓舞して。
もう一度。
トントン!
「はーい!」
遠くから声が聞こえる。
「あ、悠?俺、恵だけど」
「・・・ちょっと待って」
声のトーンが下がった様な気がする。
3分ほどして、ドアが開けられる。
だけど悠はドアを片手で支えたまま、
中へ招き入れようとはしない。
「ごめん、風呂入ってて」
髪の毛が濡れている。
前髪の先に今にも雫が滴りそうに溜まっている。
何て言えば、受け入れてもらえるんだろう。
「あの、さ、何か怒ってねぇ?」
「別に怒ってねーよ?何か心当たりでもあるわけ?」
悠が・・・笑わない。
どうしよう・・・
どうしよう・・・
「・・・じゃあ何でそんな顔してんだよ?」
「は?俺は至って普通だよ」
頭の中で何かが弾けた。
俺は悠のTシャツを両手で掴んで引き寄せ、
閉まったドアにガツン と押し付けた。
悠の髪が揺れて、雫が俺の頬にかかる。
こんなに、こんなに近くにいるのに。
何でそんな遠いんだよ・・・
「・・・って!何すっ・・・」
「笑わねーじゃん!俺の目見ねーじゃん!
何でだよ・・・こんなの嫌だよ・・・」
一気に吐き出して、力が抜けて。
俺はその場に座り込んでしまった。
こんな事して、もう終わりだ。
嫌われたに決まってる。
そう思っていた。
その時・・・
俺の頭がふわり 温もりに包まれる。
優しい声が降りてくる。
聞きたかった大好きな、悠の声。
「頼むから泣かないで。怖がられるより辛い」
えっ?
俺、泣いて・・・?
ってか何だ?怖がるって?
俺は咄嗟に顔を上げて。
悠の顎に額を思い切りぶつけて。
「っっ!恵、お前激しすぎ・・・」
「・・・ってぇ・・・あっ、悠っ・・・」
同時に言ってしばらく視線を合わせて。
「ぶっ!お前ひでぇ顔」
「ははっ!悪ぃ、悠」
ようやく部屋に入れてもらえて。
悠が座った俺の目の下を親指でぐいっ と拭う。
そのまま隣に座って。
「泣くほど淋しかった?」
「・・・うるせぇよ」
頬にひやり 冷たい感触。
缶ビールを押し付けられる。
「俺まだ部屋にあるからいいよ」
「ん、まぁいいじゃん。2本目は取りに行って?」
2本目・・・良かった。
しばらくいていいんだ。
悠もグラスを傾けている。
でも、それからどちらとも口が重くて。
それはお互い心に引っかかってる事があるからで。
どう言えば悠に伝わるんだろう。
イライラ、ムカムカ、ビクビク。
焦れたり疑ったり誤魔化したり。
いびつで醜い、仄暗く不確かなこの想い。
恋がキラキラしてて甘酸っぱくてピンクイロだなんて嘘だ。
でも、これは間違いなく恋なんだ。
「あの・・・さ、悠?」
「ん?」
悠の片手を取って、俺の胸元へ宛がう。
「分かる?ドキドキしてるの」
「あっ、あぁ・・・」
明らかに顔を背ける悠。
「こっち、見ろよ?」
俯いたまま顔をこっちへと向けて。
上目遣いにちらり 俺を見たその顔が真っ赤で。
俺まで何でか真っ赤になって。
ゆっくり深呼吸して。
「俺さ、お前の事す・・・」
「よ、酔ってんだろ、恵?」
明らかに被せてきた。
何だ?
何でだ?
「ちょっ、聞けって!」
「飲み過ぎじゃね?」
くそっ!
「っ・・・・・・」
「部屋戻ったら?」
「悠が好きだ」
ふっ、かかったな。
案の定、焦って目が泳いでる。
追い打ち、かけとこ。
「俺は、悠が好きだよ?」
to be continued・・・
Love you all xxx ![]()