浪花艶噺 ~Tales of TSUYA~ -14ページ目

浪花艶噺 ~Tales of TSUYA~

俊太郎さまの姿を借りた浪花女の妄想ブログです。
女性ホルモン絶賛捏造中!!!


この話は続きものです。


こちらよりどうぞ→

             ⅩⅢ ⅩⅣ ⅩⅤ ⅩⅥ










BLです。

苦手な方はお気を付けくださいませ。

















そこに描かれていたのは・・・・・・



「えっ?」


これ、俺・・・か・・・・・?

どうして半信半疑かと言うと。

スケッチブックの中のその男は、

まるで自分の知らない表情をしていたから。

いつも鏡で見る顔とは、別人の様で。


眠っているその顔は。

確かに眠っているだけなのに。

額はしっとりと汗ばんでいて。

頬から目許にかけて仄かに朱く。

閉じられた目蓋には涙が浮かんでいて。


そこはかとなく艶を帯びている。



ぶわっ と赤面する。

これってさ。

多分・・・事後ってやつ。

何か記憶が曖昧だと思ったら、

俺、オチたんだ・・・


恥ずかしくて堪らないけど。

その瞬間の悠の事を思う。

びっくりしたかな。

呆れられたりしてないかな。

だけど、男としては・・・


嬉しかったりするかも知れないな。

なんていろいろ考えながら。



この絵を描いている悠を想像してみる。

どんな風に俺を見た?

どんな風に描いた?

いっぱい俺の事、考えてくれたのかな。


全く分からないけど、ひとつだけ。

きっとあの全てを包み込む様な、

優しい眼差しをしていたんだろうな。


あー、もったいない!

タイムマシーンがあればいいのに。

そうすれば、この時間まで戻って。

ずっと悠の事を見ていられるのに。


そんな有り得ない事を思ったりして。



そうやって悠の事ばかりを考えた。

それはとても、とても幸せな時間で。

絵の中の俺も、とても幸せそうで。


幸せで、今が幸せすぎるから。

恐怖に押し潰されそうな自分に気付く。


次にこんな幸せな時を分け合えるのはいつだろう。

悠の温もりをこの身体で感じられるのはいつだろう。

何日後?何か月後?何年後?

ほんのひと時だって、離れたくないのに。


俺、堪えられるのか?



テレビで誰かが言ってた。

愛し合うふたりは、傍にいて。

触れ合う事が大切なんだって。

長年連れ添った夫婦でも。

時々は互いを互いで確かめなくちゃって。


じゃないと愛なんて、簡単に冷めてしまうって。


そんなのウソだって叫びたい。

だけど、俺は今日初めて悠の熱に触れて。

今日初めてその熱から離れるんだ。

今までは知らずにいたから平気だったけど。

もう、知ってしまったんだ。



シラズニ イタホウガ ヨカッタノカ?


アダムとイヴのように。

禁断の実を齧らなければ。

ずっと楽園にいられたのだろうか。


離れた時の傷の深さを怖がって、

触れたりしなければ良かったのだろうか。



嫌だ!そんなの絶対に嫌だ!


こんなに温かい繋がりがあると。

こんなに幸せな時間があると。

それを知らずに生きるなんて。


考えていても出るはずの無い答えを。

もがく心は必死に追い求める。

だけどいくら手を差し伸べても、

答えはするり するり 逃げてゆく。


イタイ。

イタクテ タマラナイ。

ダレカ コタエヲ オシエテヨ?



ふわり その温もりに包まれて。


「何でひとりで泣いてるの?恵?」


あ、悠だ。

感じる。

もし今俺が難病を患って。

目も耳も鼻も、口も。

全ての感覚を閉ざされたとしても。


きっと俺は分かるんだ。

あ、悠だ。って。

理屈じゃなくて、分かるんだ。

俺の全部で、お前を感じるから。



力任せにベッドへと引き摺り上げられて。

その優しい腕にすっぽり くるまれて。


「何?泣くほど俺の寝顔ひどかった?」


なんて言いながら。

はぁ・・・ 深い溜息をつく悠は。


「バカだな、日帰りでも余裕だっつーの」


って。

ちゃんと全てを分かっていて。

止まりそうだった涙、ぶり返すじゃん。

この人、何てオトコマエなんだろう。

惚れ直してるところへ・・・



「うわあああ!恵これ見た?見たの?」


顔を真っ赤にして叫んでる。

や、手に持ってたんだから見ただろう。

ほんと、この人ってば。

カッコいいと思ったら可愛かったり。

そんなに俺を惑わせてどうする気だよ?

いちいちツボでたまんねーって。



「もうっ!悠のバカッ!愛してるっ!」


訳分かんない事言っちゃうだろ。

そっか、答えなんて探さなくていいんだ。

だって悠はここにいる。

この世界に存在してる。

445kmだっけ?

んなもん、クソくらえだっつーの!



悩んだ時は悠が導いてくれる。

悠が悩んだ時は俺が導こう。

それで、いい。

それが、いい。


悠がいて、俺がいて。

他に何がいる?

それこそが幸せ。



俺たちの間にキョリなんて1mmだってねぇんだよ!
















to be continued to epilogue・・・











Love you all xxx ドキドキ