お習字に行ったらうちと同世代ぐらいの生徒さんがペン字を書いていた。
コンプレックスをどうにかしたいと、オトナをだいぶやってから習いに来た女性(ナンテステキ)。
いつも積極的に先生に質問していて、そのやり取りが実に楽しい
この線とこの線ならどっちが長い方がいいですか?とか、ここの隙間はどれぐらい空けたらバランス取れます?とか、ここのカーブはいつ曲り始めるといいですかね?とか、とにかくめちゃくちゃ具体的なのよ
こんなに質問するひとはあまり見たことがなく
先生も新鮮なのか応用例を出しながら答えている。
いろいろ書き方はあるとは思うけど、一応これだけは押さえとこっていうルールみたいなもんはあるんよ、まずは絶対右下がりにはしないとか、中心線を揃える〜とか。例えば春みたいな字ぃやったら3本線の間隔は均等にする、真ん中の線を極端に短くしてしまったらその後の八の角度が狭くなってしまうやろ?せやから2本目もある程度の長さが要るんよ。ほんで八は左払いより右払いの角度を広げたら右の方が上がるやろ?それで余裕を持ってその屋根の下に日ぃが書けるねん。
すみませんその辺にあったメモ帳にテキトーな図解
なるほどな
自分のやつ書きながら、耳だけそっちです
そうやって考えたら文字ってデザインよね〜
うちは鉛筆✏️は習ったことがなく、
すべては毛筆でこれらのルールをお手本を【見て】キャッチして来た感覚派
今そうやって改めて理屈を聞くのがおもしろくってですね
自分の手書き文字がどうなってるかって振り返ってみたら、
ちゃんと無意識にそのルールにおおよそ則って書いてるわけですよ。
でも〜
そのルールを意識して書いてみたら…まーーーーぎこちないことこの上ないっ
習得方法というのは、ひとそれぞれでいいねんよなきっと
って、
しみじみ思った生ぬるいの冬の夕方でございました
その女性、最初の頃よりすごく文字が安定して来はりました
先生が書いた五十音の表をいつも持ち歩いて必要な時は取り出して見てるって言ってた。
なんかこっちも嬉しくなっちゃうんです
…鉛筆✏️も習っとけばよかったな〜
そしたらもうちょっと丁寧に書く子に育ったはず
青塗りの
瀬戸の火鉢に
よりかかり
眼閉ぢ眼を開け
時を惜めり
(石川啄木)
なんで時を惜めり、なんかと思ったら
啄木さん、26歳で亡くなってるんですよね…
晩年の、年末の歌のようです。
今朝このニュース
で一気に目が覚めた
ぜーーーーったい観るやつ