前回お約束した通り、今回の私の経験を通して、医療費について感じたことを書いてみたいと思います。

 

2週間の緊急入院になった時は、医療保険を解約して失敗だったかなと一瞬感じました。

入院すると、その期間によっては、かなりの経済的インパクトがあるのは間違いありません。

 

私はファイナンシャルプランナーとしての持論として、医療保険のコスパは良くないと考えていたので、拙著『何百万円も差がつくお金の知識』 『マネーリテラシーを高めよう』 『変だよ!日本の常識』 にて、再三医療保険は保険会社のドル箱商品で、ある程度の入院治療費に対応する貯えがあるなら、医療保険に入らなくても良いのでは、と伝えてきました。

 
今回は良い機会なので、私の言ったことがどうだったのか、検証してみたいと思います。
 
今回の2週間の入院でかかった医療費は検査代、治療代含めて総額774,910円で3割が自己負担となり232,473円でしたが、当然高額療養費制度を利用し、限度額適用認定証を健保から入手したので、80,100+(774,910-267,000)X1%の計算式で算出される85,179円に食事代等の自己負担額14,400円を合わせ、結局窓口での支払いは99,813円となりました。
 
やはり、結構高額な支払いとなり、もし医療保険を止めていなかったらどうだったかと検証してみました。
 
私はファイナンシャルプランナーになってからも、しばらくの間は掛け捨ての団体医療保険に入っていました。しかし、さすがに拙著で、たびたび医療保険をあまりお勧めしないというニュアンスで書いてきた手前もあり、3年ほど前に思い切って医療保険を止めました。
 
加入していたのは、掛け捨ての団体医療保険ですので、一般の医療保険と比較検討しても安い保険料で、65~69歳で入院日額5,000円で特定生活習慣病による入院の場合日額10,000円となり、手術給付、退院後通院の保証もありました。
従い、もしまだ医療保険に入っていれば、今回は14万円保険金が受け取れたはずでした。
ところが、一方保険料は年額で60,140円なので、3年間の支払額は180,420円となり、結論としては、保険に入っていた方が収支面で良かった、ということにはなりませんでした。
 
勿論、入院期間、手術のありなし、あるいは入院時期の問題で必ずしもこのような結論にはなりません。
入院時期というのは、高額療養費制度の問題点でもあるのですが、病院が保険者に請求するレセプトが暦月単位になっているので、もし月またがりの入院となれば、高額療養費制度でカバーされる額も変わってきます。
私の場合は入院期間が2月中だったので助かったとも言えます。
 
10万円近い突然の支出は年金生活者にとって、大変きついのですが、私は未だに退職特例という形で現役時代の会社の組合健保に入っていて、その健保の付加給付で、医療費は月25,000円が上限となって後日還付してくれる、入院時食事代も補助してくれる等あり、助かっています。
 
今回の私の経験から、お伝えしたのは、以前の私のように、やはり何となく不安だという理由から医療保険に入り続けている方々が多いのではと思います。また、長期間入り続けていると、仮に掛け捨て保険でも過去支払ってきた保険料が無駄になるのではというような認識で止められない方が大半ではないかと思います。
今一度、高額療養費制度の存在や、私のように健康保険組合独自の付加給付などがないかなど調べてみることをお勧めします。
 
保険はあくまで、精神的な安心感を与えるものであるがゆえに、保険会社は不安をあおり商売しているとも言えるのではないでしょうか?
医療保険、高齢者向けの生命保険などは相当テレビで宣伝しています。すなわち保険会社にとってのドル箱商品な訳です。高齢者向けの生命保険など冷静に平均余命を参考に支払った保険料と保険金の関係など調べてみてはいかがですか?
保険会社に保険料として支払う代わりに、自分で貯え、運用するという選択肢もあり、その貯えの使途には保険料のように制限はありません。
 
私は保険会社を敵視している訳でもなく、家族を持ったら、家族を守るために生命保険に加入するなど、いざという時の保険の重要性は十分認めていますが、やたら保険のコマーシャルが多いと、ついつい冷静に保険の加入を考えて欲しいと思ってしまいます。