脳梗塞で2週間の緊急入院をした事により、日本の医療に関して、素人ながら不思議だ、改善した方が良いのではと、改めて感じるようになってきましたので、書いてみたいと思います。
私は現役時代の不摂生のせいで、リタイア後、高血圧と診断され、5年ほど前から近所の内科医で降圧剤の処方をしてもらっていました。この高血圧が今回の脳梗塞の一因となっていたのではないかと思います。
私を診てくれる医院は、いつも大変な混雑で、毎日100~150名近くの患者が来ていて、いつ行っても待ち時間は3時間程度がざらでした。
従って、患者さんを診察する時間も数分、私の場合は血圧を測って、心音を聞いて、いつも 『特に問題ありませんね。いつものように薬を出しておきましょう。』 とほぼ1~2分で終了です。
当初は、処方箋を出してもらう為に、月1回行っていたのですが、さすがに馬鹿々々しくなり、2年ほど前から3か月分の薬を出してもらうようにしていました。
今回の脳梗塞の発症が、私の主治医の問題だとは決して思っていませんが、こんなベルトコンベアー方式の診察で何が分かるのかと思わざるを得ません。
多くの患者さんは私同様、薬の処方箋を書いてもらう為に病院に行っているのではないでしょうか。
血圧を測るだけなら、今の時代自宅からのリモートでも出来るのではないかと考えてしまいます。
主治医には年に一度の定期健診の結果も見せていたのですが、特にコレステロール値等に関するアドバイスも一切ありませんでした。
主治医の略歴を今回初めて調べて見ると、呼吸器内科が専門のようで、専門以外の治療はどうしても標準的な治療(異常値を正常値にする治療)にならざるを得なかったのではないかと思います。
なにも私の主治医だけの問題ではなく、日本の医師は基本的に専門分化しているにもかかわらず、開業する際には、専門分野だけでは間口が狭まってしまう為、私の主治医のように内科医全般として開業するので、自ずと専門外は標準的治療手段に頼らざるを得ないのではと思います。
私の海外の経験では、病気をして医者にかかる場合には、まず最初にファミリードクターを決め、ファミリードクターの紹介で必要なら専門病院へ行くという順番になります。
最近では、日本もかかりつけ医という制度を作り、大病院に大挙して患者が行かないようにしているが、それとファミリードクターの違いはファミリードクターはジェネラル・プラクティショナーと言って、専門分野を持たず、医療全般にわたり知識を持ち、風邪から皮膚病まで、ある程度の対応能力を持った医師です。多分、総合診療医と呼ばれる医師だと思います。
また、名前の通り、家族全員の健康管理をしてもらい、長いお付き合いをするので、自ずと病歴や体質等も良く理解してくれています。
日本の場合は、総合診療医と呼ばれるドクターは少なく、例えば内科の開業医といっても、それぞれの臓器専門分野をきわめているので、自分の専門分野から外れると、標準的な治療になってしまうのではないかと思います。
標準的治療になると、検査をして、正常値から外れていると、正常値に入れようと薬での治療を試みる。こんな事が日本が薬漬け医療と揶揄される理由ではないでしょうか。
諸外国との比較で薬漬けになっているかどうか分かりませんが、海外では日本ほど、多くの高齢者が、食後にいろいろな種類の薬を飲んでいる様子を見たことはありません。
私は海外でウィルス性肝炎にかかったことがあったのですが、その時も安静にして、栄養価の高いものを食べるだけで、薬は一切出されませんでした。
今は昔と違い医薬分業となっているので、お医者さんが金儲けの為に薬をいっぱい処方しているとは思えませんので、既述の標準的治療に起因しているのではないかと思います。
薬は化学合成物質であり、いっぱい飲むことは必ずしも良いことではなく、副作用や飲み合わせの危険も考えられます。
本当は、もう少し人間の持つ自然治癒力を信じたら良いと思います。
もう一つ今回感じたのは、日本の定期健康診断、人間ドックのことです。
海外勤務をしていた時、時々日本に帰った折には、日本で健康診断をしていました。
ある時、海外の医師にその健康診断書を見せたところ、その内容を見て、こんな健康診断など意味がないと言われました。要は通り一片の検査しかしておらず、これでは十分な病気予防の為の検査になっていないとの事でした。
そうは言われつつも、リタイア後、毎年欠かさず健康診断を受け、その時気になったことがあれば、オプション検査を追加していました。
身体検査のような項目が何で人間ドックにあるのか、もう少し意味のある検査を中心にするよう改良する余地があるように思います。今後は、オプション検査を中心に吟味して、一般的な人間ドックは受けるのは止めようと思っています。
これも、ファミリードクターがいれば、的確に検査の必要な項目に絞って提案して、無駄な検査は省けることになるのではと思います。
今回の私に起きたことは、自分自身の健康管理に起因するもので、誰をも非難できるものではありませんが、日本にファミリードクター制というものを定着させることが出来れば、既述の疑問に感じる日本の医療を改善するのではと考えた次第です。
ファミリードクター制を定着させるには、今後専門医ではなく、総合診療医を増やすことに注力すべきだと感じています。
皆さんは、日本の医療についてどう感じていますか?
次回は、今回の入院での経済的影響、医療保険の価値などについて、ファイナンシャルプランナーの立場から書いてみたいと思います。