国の経済政策の話に入る前に、今、通常国会が開催されていますが、そこで働き方に関連する、同一労働、同一賃金や長時間労働規制の法制化に向けての議論がされていますので、それに関して、感じたことを一言書かせてもらいます。
 
無能な経営者に向けては、このような法律を作らねばならないのだとは思いますが、経営者としてはごく当たり前のことなので、法制化が国会で議論されなければならないのだと思うと、何となく情けなく感じます。
本来有能な経営者であれば、訳もなく労働生産性の上がらない仕事に長時間つかせたり(一般的には長時間労働することは心身の疲労を貯めるだけで、仕事の効率を上げることにはつながらないと考えます)、あるいは労働成果をきちんと評価できないことはないので(社員の労働を正当に評価するのは経営者としての基本)、そもそも法に違反するようなことはないはずです。
今の世の中は、ITやAIの進化によって生産性の上がらない仕事は順次人の手を放し、機械に任せねば他社との競合に負けてしまう時代です。有能な経営者は積極的にITやAIへの投資を行い、経営の効率を上げていくことに専心して当然だと思います。
そんな意味合いから、現在国会で審議されている法律は無能な経営者に対する規制なのだと理解しています。
 
さて、本題の現政権の経済政策アベノミクスについて、私見を述べさせてもらいます。
 
経済成長第一を政策課題においていることには異論はありません。お金だけが人の幸せではないと言うことは十分理解出来ますが、ある程度のお金がなければ、やはり幸福感を感じられなくなってしまう人が多くいるのも事実です。国の経済が伸びていれば、皆が安心して生活できるような社会福祉制度の充実も成し遂げられるのだと思います。
 
アベノミクスはご存知の通り、大胆な金融緩和、財政出動による経済対策、規制緩和等による民間の需要を喚起する成長戦略の3本の矢です。
それでは、それぞれの矢を見て行きましょう。まず金融緩和ですが、デフレを諸悪の根源として、インフレ目標2%を達成するために、日銀が大規模な国債の買い取りを行っていますが、残念ながら今のところ、民間の資金需要が全く増えず、金利もついにマイナス金利政策を導入する羽目になっています。
マイナス金利により円高是正を図り、ETF等の大幅な買い入れで株価の下支えを行い、少々禁じ手と言われるほどの政策を日銀はとっています。ETFの買い入れにより、日銀は日本の大手民間企業の大口株主になってきています。いつまでもETF購入を続けることも難しく、景気の回復、株価の上昇に伴って売却も考えねばならないはずです。
 
一本目の矢の金融政策においては、出来るだけの事は行っており、その結果、株価は民主党政権時の倍以上に跳ね上がり、大手企業の業績も一般的には大幅に改善しています。
しかし、残念なことに、需要が増えない、需要開拓が出来ていない等で大企業の利益が内部留保に溜まっているだけで、新規投資に回っていません。
この様な状況を見ると、金融政策では日本経済の復活は無理で、あまりに金がだぶつく状況の危うさも見え隠れしているように感じ、そろそろ打つ手はなくなってきた感があります。
 
次にアベノミクスの二本目の矢である、財政政策については、次回に書かせてもらいたいと思います。