今日はファイナンシャルプランとは直接関係ない事を書いてみたいと思います。
日本の経済成長が長いこと止まっているのは皆さんご承知のことと思います。『失われた20年』などと言われ、1991年のバブル崩壊に始まり、バブル後処理の問題、3%から5%への消費増税の悪影響等で経済は停滞し、小泉構造改革の時代に若干経済の持ち直しが見られ, 『いざなみ景気』と呼ばれたものの、実質経済成長率は年1%を超えることなく、そうこうしているうちにリーマンショックにぶち当たってしまったと言うものです。
20年経過した今も, 2011年の大震災、2014年の8%への消費増税等あって、日銀の異次元の金融緩和策の導入にもかかわらず、未だにデフレが継続し、経済成長が止まっていると言わざるを得ません。この間一人当たりの名目GDPは2001年まで世界のベスト5に常にいたものが、2009年に19位、2015年には27位とかつての栄光の見る影もなくなってしまいました。
ちまたでは、経済が低成長でも、皆が多くを望まず、幸せに生きて行ける世の中を作っていければ良い、と言う意見もありますが、ある程度の経済成長がない事には少子高齢化の進む日本では、社会保障費を賄うこともままならなくなるのではないかと思います。これ以上の財政赤字を増やさず、社会保障費を増やすには税収増をはかる、その為にはどうしてもある程度の経済成長が必要となるのは自明の理だと思います。
それでは、どのようにすれば経済成長を図れるのでしょうか?GDPはご存知の通り付加価値の総和です。世の中の需要が旺盛になり、それに見合った十分な供給ができれば経済は成長する訳ですが、今の日本には需要がない。なぜなら、日本の将来を多くの人が悲観的に見ているので、積極的に消費や投資をしようとしないのが最大の原因だと思います。国民の将来に対するネガティブな感情をポジティブなものに変えていくのは政治の力ではないかと思います。
また、供給サイドでも大きな問題があります。これは単純にものが生産できないと言うのではなく、人的資源の問題です。日本の労働人口は1989年をピークに減少しています。労働人口の減少を止めるためには、良く言われるように、まず人口の半分はいる女性の労働参画を増やすことで、それを可能にする積極的対策をうつべきです。
もう一つは硬直化した人的資源配分と人事政策を見直すことです。日本人は、すでに在るものを改善することにはたけているが、独創的なものや創造的なものを作り出すのが不得手なので、IT関連商品やサービスの創造では先進国に大きな後れを取っていると言われています。しかし、日本人も本来は独創性、創造性を持っているが、日本の教育の課程や硬直化した企業風土にこれらが押しつぶされてしまっているのではと思います。日本が驚異の経済成長を示した時代の残党が、未だに大きな影響力を持ち、グローバル化された今の時代でも、頑なに異質の者を廃除しようとしているのではないかと思います。その結果、残念ながら有能な人材は海外に流出しているのではないでしょうか。
やけに、前置きが長くなりましたが、表題の『外国人留学生の日本での就職は3割どまり』というのは、数日前の新聞記事ですが、これはまさに日本企業の硬直した人事政策に起因するものではないかと思います。
日本に深い愛着を持って留学に来て、その留学生の7割が日本での就職を望んでいながら3割しか就職しないというのは本当にもったいないと思います。労働人口が減少している日本にとってこのような新しい血が、今間違いなく必要になっていると思います。
3割しか就職せず、日本以外の国で就職している背景には、彼らにとっては理解しがたい日本企業独特の風土があるのだと思います。例えばジョブディスクリプションがはっきりしていないとか、能力や成果に対する評価がはっきりしないとか等々未だに時代遅れな採用方法に嫌気を指しているのが要因ではないかと思います。
現在の停滞した経済から脱却するには、過去の栄光にしがみ付く老害を廃除して、思い切って女性や若手、留学生等の新しい血を注入することが必要だと強く感じています。