5か月ほど前にもNISA(少額投資非課税制度)について書きましたが、いよいよ来年1月1日からNISA口座での株式、投信等の運用が始まりますので、その前にもう一度、気をつけて頂きたい事をお伝えしたいと思います。
銀行、証券会社等金融機関の宣伝効果もあり、すでに300万件以上の口座申し込みがあると新聞報道されています。一度NISA口座を開設したら、それ以降4年間他の金融機関に別の口座を開設することができないという制度設計でスタートした為に、証券会社等金融機関は顧客の囲い込みが出来る最大のチャンスということでプロモーションをかけた結果これほどの申込みになったのだと思います。
しかし、この制度設計は投資家の利便性を損なうものという事で2015年からは口座を開設する金融機関を毎年変更できるようにするという方向で14年度の税制大綱に盛り込むそうです。
自分が選択した金融機関が提供できる商品(株式、投信等)の分析等を十分に行わず、勧められるままに口座を開設し、後悔された方達もこのような改正が行われれば、救われるのではないでしょうか?自分が投資したい商品がないなら無理に来年買わなくて、2015年から始めるのも一つの手です。
前回も申し上げましたが、『非課税』と言う言葉に踊らされないようにして下さい。あくまでも売買益や配当益が出た場合に『非課税』の意味があるので、利益が出なければ何の意味もありません。また、普通の証券口座とNISA口座との『損益通算』ができないという事は、例えばNISA口座で損失が出て、普通の口座で利益が出た場合にNISA口座の損失を使えないという事です。
NISA口座で運用出来る商品は株式、株式投資信託、REIT、ETFというリスク商品です。債券、預金は対象ではありませんが、日本国債ファンドとか米国国債ファンドといった債券の投資信託は課税上株式投資信託となっているのでNISAの対象商品です。比較的リスクの低い商品として位置づけられると思います。
リスク商品である以上利益が出ることの保証はないので、じっくりお目当ての株式、投信等を吟味して、自分のリスク許容度内にあるかの判断をして購入の決断をしてほしいと思います。早く買ったからと言って儲かる可能性が高いという事もありません。
日本は世界の先進国の中では株式等のリスク資産への投資が少ないので、今後インフレの懸念もあるなか、金融機関のもうけ主義に乗せられることなく、NISAが資産運用をする勉強のきっかけになれば良いと思っています。