前回に続き、金融・証券税制の改正について書いてみます。
今年まで上場株式等の配当・譲渡所得への課税は特例の軽減税率(20%から10%へ)が適用され、一方、公社債の利子については源泉分離課税とされ、譲渡益については非課税扱いと異なった課税制度となっていましたが、2016年からは上場株式と同様の申告分離課税となり、損益通算や3年間の繰り越し控除も認められるようになります。要は金融所得課税の一体化が計られることになります。
次に個人所得税・個人住民税における住宅ローン控除の改正点を見て行きましょう。
住宅ローン減税を2017年末まで4年間延長し、尚且つ消費税増税が予定されている2014年4月からか一般住宅については借入限度額を4,000万円、長期優良住宅では5,000万円まで拡充して、10年間累計で最大400万、500万円の税額控除になるというものです。
又住宅ローン控除額が所得税額を上回る場合には、住民税から控除できますが、2014年からはその控除限度額が拡充されます。
既存住宅の省エネ改修・バリアフリー改修・耐震改修の所得税特別減税およびローンを有する場合の所得税額特別控除についても4年間延長され、2014年4月からの消費税増税に対応し、その限度額も増額されます。
人生で最も大きな買い物と言われている住宅購入について、2014年4月からの消費税増税のインパクトを考慮して、住宅ローン減税の限度額の拡大を図っています。
しかし、減税額が増えたと喜んでも、あくまでもローン残高に対する控除率は変更ないので、ローンを増やせば減税額が増えるという理屈であることを十分認識しておく必要があると思います。
今のところは株高で景気回復の足音が聞こえてきそうですが、一方長期金利は幸いにも歴史的低金利となっていますが、政府・日銀が一体となって2%インフレにしようとしているのですから、思惑通りに行けば、間違いなく金利も上がってくるのですから、不用意に借入金を増やすのは得策とは言えないと思います。
ついでに、税制改正とは直接関係ありませんが、住宅購入の際の消費税増税の影響について見てみましょう。当然2014年3月31日までに購入したものについては増税の影響は受けません。注文住宅の場合、2013年9月30日までに請負契約が完了していれば、引き渡しが2014年3月31日を過ぎても増税の影響は受けません。
住宅の購入となると、土地部分と住宅部分がありますが、土地部分には消費税がかからないのはご存知かと思いますが、中古住宅を不動産屋からではなく、個人から直接買った場合も非課税です。何となるなら、個人は非課税事業者となるからです。
以上で今回の税制改正のポイントについての説明は終わりたいと思います。