大学生の頃の私は、かよさんの言う「さかりのついた女」でした。
大学進学を機に田舎の郷里を離れた私は、
過干渉の母親と共感力に乏しいアル中の父親、非行の兄と距離を置いた。
ストレスフルな家庭を飛び出して、キャンパスライフを始めた私は、開放感にあふれていた。
大学時代に知り合い、仲良くなった親友は、派手なメイクと露出度高めのギャルだった。
派手な外見と裏腹に、とても繊細な女性だった。
彼女は両親と弟がいたが、家族仲は険悪だった。
精神的に不安定で精神科に通っており、パキシル等の薬を飲んでいた。
そんな病んだ彼女が、同じく精神を病んでいた私には理解出来たし、その歪みが居心地が良かった。
だからいつも一緒にいたし、彼女がキャバクラで働き始めて「一緒に働かない?」と誘われた時も、二つ返事でオーケーした。
キラキラした派手な照明の店内。
大音量で流れるカラオケ。
女の子達のキャピキャピした笑い声。
全てが新鮮で、私には輝いて見えた。
彼女も私も店の売り上げは順調だった。
人の顔色を読んで合わせるのが得意だった私達にとって、店に来る男達のご機嫌取りは簡単だった。
私達は自己卑下が当たり前で自信が無かったから、真っ当な人間関係を築けなかった。
虚飾した関係が気楽で、心地よかったのかもしれない。
…
そんな私にも、好きと言ってくれる彼氏が出来た。
同じ大学の、誠実で優しい彼氏。
でも、私を好きと言って大切にしてくれるほど、幻滅していった。
私を好きになるなんて、おかしい。
気持ち悪い。
そして私から別れた。
私が自分を尊重出来ず、気持ち悪いと判断しているから、私を好きになってくれる人を寄せ付けられない。
だから私を軽視するような男と一緒にいる方が心が楽だった。
当時は無自覚だったが、今では分かる。
私は自分を安売りしていた。