「あーもう、足がパンパンだよー。」
あたしは石の上に腰掛け、スカートからむき出しのふくらはぎをさすりながらぼやいた
隣では同じく石の上に座ったカリンが、手をうちわのようにして火照った顔をあおいでいる
「 カリン、喉乾いてない?」
向かいに座っているチトセがカバンから水筒を取り出しながら、爽やかな笑顔でカリンに尋ねると、カリンは赤い顔をさらに真っ赤にする
「 私は大丈夫よぉ~。フウカちゃん、喉乾いたんじゃない?」
カリンが赤い顔のままこちらを振り向いた
「 あっうん。飲みたい!」
あたしが返事をするとチトセはコップに水筒のお茶を注いで、ホラと言ってあたしに差し出した
渡されたコップを両手で包むと、氷でキンキンに冷やされたお茶の冷たさが火照った体に気持ちいい
「 ………っぷはぁ。あ~生き返った~。」
注がれたものを一気に飲み干すと、疲れた体に潤いが戻っていくのがわかる
お礼を言いながらコップを返すと、チトセはまたそれにお茶を注ぎなおした
「 オレも喉かわいて死にそうだったんだ。」
そう言ってチトセはぐいっとのどを鳴らしてお茶を飲んだ
その様子を何気なく眺めながら、あたしはあることに気づいた
( えっ…と、もしかしてこれって、間接…キス? )
一度意識すると、途端に顔がカァーと熱くなってしまう
同じコップで飲むなんて幼い頃から何度もあったはずなのに、なんで今さらこんなに意識してしまうんだろう
チトセはというと、なんでもないような顔で二杯目をついでいる
( チトセはきっとなんとも思ってないんだろうな… )
気にしているのはあたしだけだと思うと、恥ずかしさの中になんとなく少しの寂しさを感じた気がした