8月5日(月)に開催されました、NPO多言語多読の「多読支援セミナー」の受講報告です。
受講後のインスピレーションとして「多読」は学習ではなく、「夢中になる趣味である」という別記事に書きましたが、今日は全体のプログラムの様子を客観的にレポートします
英語多読図書が充実している文京学院大学女子中学校、高等学校のセミナー室が毎年会場になっています。
日本語多読、英語多読を支援する人たちの為のセミナーで、今年のキャッチフレーズは多読が目指すもの~言語や立場を超えて でした。
参加者は100名近くいらっしゃり、6割位が、日本語多読支援者で、残り4割が英語多読支援者、くらいの率だったと思います。
午前中は合同で、あらかじめ席順が決まった各テーブルに座り、
・絵本を使って多読の基本を考えるワークショップ
と
・実践者による報告(インタビュー動画)
・支援者による報告「多読の向かう先・6年間の日本語多読実践から」と題し、米国ノートルダム大学の日本語講師 纐纈(はなぶさ)先生のご講演を拝聴しました。
「多読」は学習ではなく、「夢中になる趣味である」 という過去記事では、インタビュー動画から受けた感想を主に書いていますが、ノートルダム大学での日本語多読授業の6年間の報告も、大変感銘を受けました。
その報告の中で特に感動した点とは:
評価内容を、出席率や提出物の期日などに明確化し、多読コンテンツの質や量を問わない(生徒の自主性・自律性を尊重)
読むコンテンツのレベルや、生徒のレベルが混在することを良し、としている
一見、熱心でない生徒が、学期末プロジェクトで、予想を大きく超えたトピックで創作や発表をおこない、鳥肌体験を何度も経験したこと
この報告を聞いていて、
私が中学~高校で、英語が好きだったにもかかわらず、テストで全然良い点が取れず、苦しんでいた時、もし「英語多読」というものが当時存在していたら、救われたかもしれない、という気持ちがこみあげてきました。
また、現在もまだまだテストの点やTOEICの点で苦しんでいる多くの生徒や社会人がいるんだろうなーと思うとせつないです。
さて、午後の部では、日本語多読と英語多読に分かれての分科会でした。
・英語多読案内、英語多読体験
では、実際に会場にセットされた山のような英語多読図書から、好きな絵本やリーダーを選んで、実際に読んで感想を語るという楽しい時間を過ごしました。私が読んだ本は、挿絵が素敵な2冊
「よるのいえ」谷川俊太郎さん訳で日本でも出版されています。
絵本は、以外と書かれている文章が難解(大人が読んであげる読み聞かせ、を想定しているものは特に)と言われますが、この絵本はシンプルです。
こちらは、長年埋もれており最近発見されたグリムの童話です。あの「かいじゅうたちのいるところ」のセンダックが挿絵を描いています。
グリム童話だけあって、文字が沢山詰まっていたので、限られた時間の中でストーリーの内容までじっくり追うことが出来ませんでした。
セミナーの最後のパートは、テーマ別に分かれて参加者で話し合いでした。
現在「英語多読」のイメージは多様化されて、受験に組み込まれやすいようカスタマイズされたものから、この多言語多読組織が目指すような、学習の要素を極力排除した方法を勧めるものまであり、残念ながら統一できていません。
このセミナーを受講して、私が目指すのは、英語多読は学習や勉強ではなく、生涯の趣味になり得る熱中できる楽しいもの、として今後も発信していきたいという思いを再確認出来たものになりました。
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