歯科医師人生を送ってきて、
昔から疑問に思っていた事…
抜かれて…
っという表現をする方の多さ。
歯を失ってしまった理由を伺うと
私は歯が丈夫だったんです。
なんだかよくわからないんだけど、
抜かれちゃって…
昔の歯医者はすぐ抜いちゃったからね～
抜いた歯を見たら、
虫歯でもな～んでもない歯だった。
てな感じで。
なんでもない歯を抜く歯医者は
いないと思います…
（親知らず・歯科矯正治療などを除く）
では、何故この様な表現をする方が多いの
でしょうか？
先生からの説明は絶対あったと思います。
よく覚えていないのか？
抜歯が必要となった理由をよく
ご理解頂けていなかったからでしょうか？
本当に歯が丈夫そうで、
虫歯の治療痕も少なく
（あっても古い治療 アマルガムなど）
あまり人生で、歯医者さんに
お世話になっていない方。
長～く歯医者さんに掛かっていない方。
その結果、歯石が多量に沈着してしまった…
歯周病です
実際
抜いた歯だけを見ると
虫歯でもな～んでもない歯だった。
これはあります
今回ご紹介するケースは
歯周病の末期です。
抜いた歯です。
な～んでもないように見えます。
キレイですよね？
横から歯の根を見てみると…
歯石が根の先まで確認できます。
根の周りについている歯石をとってみると
こんなに綺麗
しかしながら
見える部分の歯自体に問題がなくても、
根の先まで支える骨がありません
これが歯周病、昔でいう歯槽膿漏の末期です。
歯周病は歯の周りの組織が壊れ、
歯がグラグラになり、
末期には自然脱落する
恐ろしい病気です。
今まで歯周病の恐ろしさを教えてくれる人に
出会わなかったのか？
それとも、わかっていたけど
歯科で歯のクリーニングを受けなかったのか？？
どうして・・・とても残念に思います
歯医者をやっていて思う事。
できる限り抜歯宣告はしたくありません。
可能な限り、歯を残していくために
最善の歯科医療を尽くし、
何年持つかわからないですが、
その時が来たら、
患者様も私達も納得の上で抜歯を行い、
患者様に
これこれこういう理由で、
抜いてもらいました。
と表現して頂けるように
努めなければいけないと思っています。
でなければ、
いつまでたっても
抜かれた
という表現は
無くならないのかな…っと思います。
そういえば、先日ある方から
この様なご質問を頂きました。
歯医者さんで保険の範囲で行う
歯のクリーニング
とか、
歯のお掃除
と呼ばれているものは
どの様な事を行うのですか？
歯周病検査をして、歯垢・歯石・歯面沈着物
の除去を行い、皆様自身で行う歯磨きの確認・
アドバイスをする事で、
ただ歯をキレイにクリーニングするだけではなく
歯肉炎や歯周病治療の事です。
クリーニングと言うわかりやすい表現を
していますが、歯科治療の一環です。
今回は歯周病の末期
と言う極端な症例でしたが、
長く歯科に掛かられていない方や、
自分は大丈夫だろうと思われている方
1人でも多く、
歯周病の検査・治療の大切さや、
歯周病の怖さを
知っていただければと
願うばかりです…
今回も最後までお読みいただき
ありがとうございます
いつも感謝の気持ちを大切に！
1日1日を大切に！
寒くなってきましたが頑張ります
それでは、今夜もしっかり
磨かNight 
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