昨日はサントリー・ホールで、マキシム・パスカル指揮、読売交響楽団を鑑賞。年末恒例のベートーヴェン第9交響曲の演奏会です。
流石に寒くなってきた中、溜池まで出かけてきました。
演奏自体は、まあまあという感じでしょうか。聴いているときは結構面白いと感じていましたが、聴き終わってみるとそこまで心に残っていないかな、とも感じました。
テンポは速く、同時に割と分かり易く、場面の描き分けがありました。指揮ぶりは情熱的で、ティンパニの強打を多用した鋭い叩きつけや、表情付けありで、聴いているとそれなりに興奮はしました。
歌劇的な解釈と、純音楽的な解釈が混じりあっている雰囲気です。旋律やテンポの取り方は、ドイツ的でもイタリア的でもなく、フランス的とでもいうべきでしょうか。メロディーの歌わせ方の抑揚に、そういったテイストが垣間見えます。
だからといって、異質なベートーヴェンでもありません。この辺は情報が先行する、現代の指揮者という感じ。ちゃんと調整していると思わせます。
フィナーレが1番盛り上がったと思います。人の声が入ってからの方が、パスカルは生き生きしていたように見えました。以前第9を生で聴いたのはコロナ明けの時です。密状態を避けてのコーラスで、人数が少ない形でした。しかし、ノットの指揮で、少数ながら、研ぎ澄まされたコーラスを披露したのを覚えています。あれはれで面白いなと思いました。
昨日は厚みのあるコーラスで、大変な迫力がありました。新国の合唱団は元々緻密な響きなんでしょうが、この日は荒ぶるような感じさえありました。指揮者の指示で、全力で歌わせているように見えました。
立派な演奏で、それなりの形に仕上げているという感じです。
しかしそれほど心に残らなかったのは、深みが足りないからなんでしょう。その辺は難しいですけどね。オーケストラの響かせ方なんかは面白いという感じでしょうか。
とはいえ、東京に居ながら、色んな国の指揮者の演奏を聴けるというのは、恵まれているのかなと思います。これで年内のコンサート鑑賞は終了です。



