バイオウェア社の新作ゲーム、「ドラゴンエイジ・ヴェイルの守護者」をやりました。およそ70時間プレイで、クリア。「ドラゴンエイジ」シリーズは、エレクトニック・アーツに買収された、バイオウェア社のRPGシリーズで、今回が4作目になります。自分は1作目の「オリジンズ」と3作目の「インクイジション」はプレイ済みで、2作目はやるタイミングを逃して、プレイしていません。
「オリジンズ」から続く、連作の「完結編」といわれており、10年ぶりの新作となりました。丁寧に作り込まれた、面白いゲームだったと思います。美しく描き込まれた背景や、後半怒涛の展開をみせる映画さながらの物語など、かなり気合が入った作品だったと思いました。
しかし、このゲーム発売前から散々炎上して、あまり売れていないとのこと。最近流行のポリコレによる、DEI( diversity、equity、 inclusion、多様性、公平性、包括性)の政治思想が顕著だという理由で、一定のユーザーから発売前の批判が殺到。特にこの作品はLGBTQに対する配慮が顕著で、ゲーム内の人物に、にノンバイナリーを自認するキャラクターが登場します。LGBTQの「Q」(クィア)という、性別意識を持つか持たないか、分からないような部分まで配慮していて、やりすぎだとの意見が多数です。また主人公のキャラクター・メイキングに関しても、性自認の選択を提起し、性転換手術の跡の選択迄できるという、良くわからない設定に批判が殺到中です。
こうした批判に対し、このゲームのディレクターである、コリン・ブッシュなる人物がSNSで反論、今作の失敗の原因はポリコレを理解できないゲーマー側にあるといい出し、更に炎上しました。
↑、ディレクターのコリン・ブッシュ氏。本人がトランス・ジェンダーだそうです。
最近のゲーム業界はこのようなポリコレに配慮しないと、制作資金が得られないというので、各会社内でもDEIを取り入れたい経営者側と、取り入れたくない製作者側で軋轢が生まれており、多くの現場で、製作者側が離脱を始めているようです。
このような政治思想を浸透させるために、最近ではコンサルタント会社まであります。有名なのは「スイート・ベイビー」なる会社で、ここからゲーム開発会社にコンサルタントが派遣され、ゲーム内の政治思想に対してに口出しをします。彼らは別にゲームを開発する人材ではなく、口出しをするだけで、給料をもらう変わった人たちです。
これらの人たちの性的思想は、特に女性の描き方に強く表れており、女性は、白人を避け、美人であってはならない、か弱く男性に守ってもらうような存在であってはならない、という特殊なもので、当たり前ですが実際のゲーマーからは大不評で、不買運動が起きています。
↑、最近話題になった某ゲーム会社の新作トレーラーで発表された、女性主人公の容姿。性別国籍など不明な感じになっています。これぞポリコレですね。結局内容次第だとは思うんですが、映像を見ただけだと、魅力を感じないし、感情移入もしにくいと思いますよね。
↑、名作の「ホライゾン」ですが、こちらも、DLCで主人公のレズビアンのキスシーン挿入というので炎上。
このような政治思想の導入は日本のゲーム会社も他人事ではなく、スクエア・エニックスの「ドラゴンクエスト3」のリメイク版では、主人公の性別が選べなくなっており、見た目が男っぽいか女性っぽいかという程度に変更されているそうです。
米国ではトランスジェンダーが高校女子バレーに参加し、相手チームの高校生を半身不随にしたり、また、ファッション感覚で性転換手術を受ける若者が、後に後悔するなど、社会問題にもなりつつあります。
ということで、この手の問題が炎上するのも当然と思えます。問題なのはこのようなLGBTQのことだけでなく、BLMなどの人種差別の話を含み、かつ、このような事案はゲーム業界に限らず、ドラマや映画などにも共通で、大荒れしていることでしょう。誰かが主導的に資金を投入して、進めているとしか思えない現状があります。
こういう思想統制は旧ソヴィエトの政策を思い出します。ソヴィエトでは違反すれば最悪強制収容所行きでしたが、我々の社会も何だか笑えない感じですね。歴史を見ていると、創作分野に政治思想が入ってくるとあまりい良いことがないので、ちょっと心配です。こういうので荒らされると、その後しばらく、その業界の停滞期が続くことがあります。
その上でですが、話を元に戻しますが、個人的には「ドラゴンエイジ・ヴェイルの守護者」については、ゲームの総合評価としては自分は弁護したいと思います。
現状、ある程度のポリコレ批判は仕方ないと思います。
自分も、上にあげた、この「ドラゴンエイジ・ヴェイルの守護者」のディレクターは、好きではないです。その主張も問題ありだと思っています。ただ真面目にゲームを作っている人が、それ以外の部分で、多く関わっている作品でもあると思うんですよね。
このゲームの全体を100とすると、批判されているLGBTQのシーンはせいぜい数パーセントで、それほど気になるレベルではないと思います。またこのゲーム・シリーズを知っている人なら分かると思いますが、元々登場するキャラクターに、美男美女は少なく、同性愛のロマンスシーンはポリコレが騒がれる以前から、普通に描かれていました。どのような相手をロマンスの対象にするかはすべてプレイヤーの意思次第で、強制的に同性愛を選ばされるということでもありません。
この数パーセントの問題を除けば、従来通りのゲームで、前作と比べて細かい変更点はありましたが、遊ぶ側のことを考えて作られているシーンで満たされていると思いました。
シナリオについても一部同業者から批判も出ていましたが、自分はそんなに悪くないと思いました。良いシーンも多かったと思います。
批判者も多いゲームですが、実際にプレイした人は好意的な意見を述べている人が多いと思います。
我々厨二病の欲求を満たしてくれるレベルには達しているのでは?
前作の「インクイジション」が2016年のGOTY(ゲーム・オブ・ザ・イヤー)で、世界中で一千万本以上売り上げたそうです。今回も500万本から700万本ぐらい売り上げないと、元は取れないのだそう。
当初は150万本ぐらいしか売れていないといわれていたんですが、最近になって300万本ぐらい出ているという話もちらほら。
どうなんでしょう、今後はプレイしたゲーマー側の意見からそれなりの評価見直しがあっても良いゲームだと思いました。
しかし、こういうポリコレの話題は、YouTubeみたいなSNSで、閲覧数稼ぎで書きやすいんでしょうけど、明らかにゲームをやらずに批判している人が多くて、この「ドラゴンエイジ・ヴェイルの守護者」に関しては、ちょっと嫌になってしまった部分がある事件だと思いますね。







