今日は新国立劇場で「トスカ」を観劇。4年前からオペラを鑑賞しに新国に年1ぐらいのペースで通っています。椿姫、薔薇の騎士、サロメ、そして今回の「トスカ」なので大道ばかりです。生で初めての作品ばかり。
ただ最近は、全くクラシック音楽を聴いていなくて、録音もほとんど聴いていません。トスカのチケットも3ヶ月前に取ったものなので、出かける前はそんなに気が乗りませんでした。
指揮がマウリツオ・ベニーニ、トスカがジョセフ・エル=コーリー、カヴァラドッシがテオドール・イリンカイ、スカルピアが青山貴と、今回も、聴いたことのない人しかいません。
椿姫と薔薇の騎士は2階席で聴いたんですが、サロメを1階席で聴いて、全く感動が違ったので、今回も1階席にしました。席は1階7列7番。7月14日、7列7番って縁起が良いのかな?とか、どうでもよいことを考えたりしました。おかげで舞台は良く見えて、満足です。
舞台美術は素晴らしくて、雰囲気がありました。全体に美術は総じて優れていたと思います。演者も個人的には満足しました。うるさ方はダメなのかもしれないですが、自分は悪い気はしませんでした。
トスカとカヴァラドッシは若干声が暗い気もしましたが、最近クラシック音楽を聴いていないこともあって、細かいことはあんまり気にせず、ぼんやり聴いていました。
第1幕、「妙なる調和」では拍手が出ました。そこまでとは思わなかったんですが、こういうの慣例なんでしょうか?エル=コーリーとイリンカイは容姿も役の通りだと思うし、何より声の響かせ方は日本人とは違う声質ですから、そこまで実力がないといっても、雰囲気があって好きでした。
主役のエル=コーリーは背も高く、見栄えがします。第1幕は目の覚めるような青色の帽子と服装で登場しますが、オペラグラスで覗いていた目の前の婦人が、幕後家族に、「すごい綺麗だった」といっていたのが印象的でした。こういう華やかさはオペラの魅力だと思います。
写真だと中々分からないですが、第2幕、トスカの真赤なドレスなんかも、劇場で観ていると、非常に生々しくて印象的です。
第1幕の終結、テ・デウムもレコードで味わえないような、充実した音で会場を埋めます。場面転換を含めた演出も魅力的でした。
第2幕はとても素晴らしく、聴きに来て良かったと実感。
スカルピアの卑劣な性質と、トスカの純粋な気持ちが畳みかけるように交錯する音楽ですが、実演で聴くと迫力があって、改めてプッチーニの書いた、素晴らしい音楽だと感じます。
第1幕、歌ではそれほど目立たなかったエル=コーリーですが、定番の「歌に生き、恋に生き」は感動的で、ちょっとウルっと来ました。心がこもっていたように思います。当然のように大きな拍手喝采となり、この日1番の盛り上がりだったと思います。
ビジュアル面では背の高いエル=コーリーと、背の低い青山さんがどうしてもミスマッチには見えたのが、ちょっと残念でした。歌だけ聴いていれば気にならなかったかもしれません。
第3幕は通常運転で終了。「星は光りぬ」では拍手もなし。相変わらず舞台は美しく、月光に輝く銅像の姿など、素晴らしかったです。
カーテン・コールで1番拍手があったのが指揮者のベニーニでした。終始充実した音楽を奏で、劇に尽くしていました。
終わってみれば自分は充分満足できました。
来年はオランダ人かカルメンが聴きたいです。



